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2019-11

紙の魔術師/チャーリー・N・ホームバーグ 著



(2018年読書感想11冊目)


少し前に購入し積んでいた本を読了。面白くてずっとページをめくって一日ほどで読み終わりました。大変よくまとまっているファンタジー小説の小品。海外のFTは二分冊などが多いが、一冊で完結しているあたりも好感。
もともと一冊完結の予定だったものが好評を博して三部作になったというのも納得の展開とまとまりの良さは読んでいてとても気持ち良かったです。また、ディズニーで映画化の話も進行中だとか。本読みながらディズニー映画を思い浮かべたので、訳者後書きを読んで納得。物語の題材である紙の魔術がよい。確かに最初は、主人公のシオニーと同じで、紙の魔術なんて地味でぱっとしないのに、と読んでいる私自身も思っていたのですが、物語を読むにつれて、紙の魔術の魅力に気づき、みせられていくのは、本当に気持ちがよかったです。紙という物室と結合し、折り紙で作ったものに命を与える。素晴らしい。読んでいる本に命を吹き込み内容を視覚化する。素晴らしい。読書家必涎だ。
また、シオニーと彼女の先生であるセイン師との関係が徐々に変わっていく心の動きもよいなと思った。多少急激なものは感じたが、シオニーの心の動きは共感できる。この一冊がとてもよくまとまっているので、続編が蛇足に想える節もあるが、魅力的な魔法に満ちた世界観なので、気持ちがまたこの世界に戻ってきたがるのだろうと思う。
シオニーは優秀だけれど、嫌味なくてかわいくて、たくさんの後悔を抱えても真っ直ぐ生きているところがとても良い。あとセイン師の瞳の輝きの描写がとても素敵。年の差の二人のロマンスも気になるところです。
何よりもドキドキわくわくする冒険を味わる、とても素敵な読書の時間でした。
さらりと読めるし、映像も浮かびやすいので、魔法とかディズニーとか歳の差とか子弟とかのロマンスが好きならお勧めです。

この本の概要

著者 チャーリー・N・ホームバーグ
本(作者)の国籍 アメリカ
訳者 原島文世
イラスト minoru
出版社 早川書房
レーベル ハヤカワ文庫FT
ジャンル ヒストリカル・ファンタジー
ページ数 334P
フォーマット 紙本
ノンシリーズかシリーズものか? シリーズ1作目
なぜこの本を読んだか 書店で惹かれて。
本の入手方法 書店にて購入

収録作品


内容

魔術が高度な専門技術とみなされている1900年代初めのロンドン。魔術師養成学院を卒業したシオニーは、金属の魔術師になりたかったのに、人気のない紙の魔術の実習を命じられた。そのうえ師匠の折り師セインは変わり者。だが気の進まない勉強を続けるうちに、彼女は紙の魔術の魅力と師匠の優しさに気づきはじめる。そんなある日、セイン師が禁断の魔術の使い手に襲撃され…!魔法きらめく歴史ファンタジイ三部作開幕。
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八番街の探偵貴族 はじまりは、舞踏会。(青木祐子)






(2014年読書感想26冊目)

青木祐子 著 ⑪(トイチ)イラスト
おすすめ度★★★★☆(ベリーカルテットと甲乙つけがたく、読みやすくて好印象です!)


「良心的な、いい事務所なんだよ。探偵事務所だが、目的は人を救うことだ。つまり、がんじがらめになっている人間というものを」
(p235)



大好きな青木祐子先生のコバルト文庫の新作です。
「ベリーカルテットの事件簿」の続きを楽しみにしていたら、なんだか同じ時代の、似たような設定のこのシリーズが発表されたので、最初はちょっと戸惑ってしまいましたが、同一世界観の、物語が「ベリーカルテット」と「八番街」で交差する仕組みになっているのですね。
なので「ベリーカルテット」とどうしても比べて読んでしまったのですが、同じ貴族ならロイよりレヴィンが好きだし、メイドならばシャノンよりマイアの方が好きでした!
特にレヴィンは、こういう人すごく好きです! まず外見がいいですね。青い瞳に黒い髪。私の超好みの外見をしています。性格も人を食う感じがなかなか好きです。
マイアはだめんずスキーな感じが、可愛くて憎めないのですよね。

やっぱり、青木先生の描くヴィクトリア朝ものと、そこに生きる貴族やメイドや庶民のお話が好きです。
少女小説らしく、恋の芽生えを予感させるような描写もあっていいですね。
「ベリーカルテット」のロイとこちらの小説のレヴィンは友人ということで、色々妄想が膨らみ、ドキドキします。シャノンもレヴィンの言動から察するに、ロイの良いパートナーになってるみたいで、「ベリーカルテット」の続きも読みたいな、なんて思います。
そして青木先生は相変わらず、、少女のちょっと怖いどろどろした心理を描くのが上手くて、もう本当に大好きです。

ただ、「ベリーカルテット」とこちらの「八番街」のシリーズが統合されてひとつの物語になっちゃうんじゃないかとか、この本は間違いなく面白かったのですが、内容以外のところで色々心配になってしまっています。どちらも大好きなシリーズになると思うのえ、続いて欲しいのですが。

それにしても、シャノンもマイアも女神さまが由来なことに、青木先生、狙ってらっしゃる!? と思ってしまった私がいます。レヴィンも神話由来なお名前ですしね。でもマイアって名前もレヴィンって名前もすごく好きです。

とにかく、本当に面白かったです!
ベリーカルテットと八番街だったら、読みやすさなどはこちらに軍配があがるかなという感じなので、どちらを読むか迷っている方はこちらがおすすめかなって思います。
しかし、レヴィンとロイの会話とかすごいことになりそうですね。覗いてみたいな。


嘘つきなレディ 五月祭の求婚(白川紺子)

嘘つきなレディ 〜五月祭の求婚〜 (コバルト文庫)
嘘つきなレディ 〜五月祭の求婚〜 (コバルト文庫)
  • 発売元: 集英社
  • 発売日: 2012/12/28



(2014年読書感想8冊目)


白川紺子 著 友風子 イラスト 

おすすめ度★★★★★(面白かった! 読んでよかったと思える一冊。)


「結局のところ」
薔薇で飾られたメアリを見つめ、ジョシュアはつぶやく。
「薔薇をたずさえ君を迎えにきたのは、俺だったわけだな」(p284)


大好きな少女小説家、白川紺子さんのデビュー作。
紺子さんの描かれる「リリー骨董店」がすごく好きで、お話もよかったので、いつか読みたいと思っていたこの本も読んでみました。すごく評判がいいみたいでしたしね。

結果、読んですごくよかったです!「リリー骨董店」もよかったけど、このお話もすごく好きです! むしろこっちの方が好きかも!?

人違いで、伯爵家の娘となったメアリ。彼女は、そのことで自分は嘘をついていると、すごく自分を責め続けることになります。
このメアリの葛藤が本当に丁寧に描かれていて、読んでいてすごく切ない気持ちになりました。
ジョシュアとの恋模様も、とってもかわいらしくて良かったです。
本当に紺子さんは、一つ一つの描写を、丁寧に美しい文章でつづられる方なので、小説を読んでいる時間は至福の時間です。

お話も、ヴィクトリア朝ものというよりは、魔法とか呪いとか出てきて、ファンタジーな感じなのですが、それがまた私の好みで……。こういうファンタジックな素敵な物語を描くのがお上手な作家さんだと思います。

また、デイヴィッドやヴァイオラやオリヴァ―といった脇役も魅力的でした。
デイヴィッドはその趣味が素敵でしたし、ヴァイオラはツンデレ、オリヴァーはちょっと狂気系でしたが、こういうキャラクターは大好きです。
とにかく本当に素敵なお話で、友風子さんの素敵なイラストもふんだんに見ることができて、素敵な小説に出会えた喜びでいっぱいです。
これからも沢山作品を読みたい、応援したい作家さんです。
お勧めの1冊です。

リリー骨董店の白雪姫 トワイライト・ルビーの夜明け(白川紺子)




(2013年読書感想74冊目)


白川紺子 著  宵マチ イラスト

おすすめ度★★★★★(完結。もっとこの作品世界で読みたかった!)



「クレア、僕を愛して」
やわらかな声が、クレアの胸を突いた。息を呑む。
「大丈夫だから。怖がらずに僕を愛してくれ」(p173)



今一番大好きと言っていいかもしれない少女小説、「リリー骨董店の白雪姫」の最終巻。
最後まできれいにまとまっていたけど、三冊で完結なのは本当に寂しい。もっと続いてほしかったな。と心から思わせてくれるような、素敵な少女小説でした。とてもよかったです。
今回の物語は、登場人物ほぼ総出の<エデン・ブルー>探しでした。

とにかく、各キャラクターへの好感度がうなぎのぼりだった一冊。
クレアはかわいかったし、ジェレミーも男らしく頑張ったし、セディお兄様の本心もわかってほろっと来たし……。
でも私が一番やられたのは素敵なバイプレイヤーの皆さまでした。バートと、ロビンとベアトリスとバーナード! 本当皆、それぞれ抱えてる思いにやられてしまいました。
しっかり者で弟想いのバートはぐんぐん好感度上がっていくし、ロビンも切なかったです。そしてそれ以上に切なかったベアトリス。そうしてかわいそうだったバーナード。本当、もっと皆の物語が読みたかった!特にバーナードはかわいそうすぎるな。どこかで報われてほしいのですが、無理かな……。

ベアトリスの切ない片思いに本当にやられてしまいました。こういうのに弱いのです。
ベアトリスはロビンを忘れられないだろうな、と思うと切なくて……。でもその切なさがたまらなく好みでした。
主役二人のカップルもとっても好きだしいいのだけれど、とにかくベアトリスとロビンの切なさにやられました、ロビンも本当に切なかった。最後の最後にやってくれたというか。でも、ロビンらしいというか。

丁寧な、少女小説らしい少女小説でした。正直ヴィクトリア朝ロンドンを舞台にしていますが、そこはかとなくファンタジーな雰囲気も好みでしたし、本当に出会えてよかったと思える1冊でした。
今はまだ、物語の余韻に浸って居たい。そんな一冊です。
素敵な本をありがとうございました!


ヴィクトリアン・ローズ・テーラー 恋のドレスとつぼみの淑女(青木祐子)






(2013年感想41冊目)


青木祐子 著 あき 絵

おすすめ度★★★★★(面白かった! これからの期待を込めて、★5つです。)


シャーロックがクリスを見る。ふたりの目があった。シャーロックもふと笑った。
そしてそのとき、ふたりはまったく同じことを思ったのだった。
目の前のこの人は、なんと美しい人なのだろうかーーと。(p225)



読書メーターのお気に入りさんのお気に入りのシリーズということで、前々から気になっていたシリーズを読書です。
ロンドン郊外にある仕立屋、「薔薇色」は着る人の恋を叶えるという不思議なドレスを作るお店。
ある日、ハクニール公爵家の子息シャーロックが、足の不自由な妹のためにドレスを仕立てて欲しいと頼みにやってきて……??

ああ、これはこの先が楽しみな一冊です! 長いシリーズの最初の1冊なのですが、身分違いの二人の恋に既にドキドキとしてしまいます。
ドレスや、ちょっとだけ出てくる食べ物の描写も綺麗です。青木先生は、優しい、美しい文体を書かれますね。

何より、クリスもシャーリーもパメラも、フローレンスもアンディも、多彩な登場人物がみんな素敵で、特に最初の三人は、これからを応援したくなってしまう魅力に溢れています。
なんというか、どの登場人物も行く末が気になるし、応援したくなってしまいます。
クリスは地味な女の子かもしれないけど、もう本当に可愛くてかわいくて…!
シャーロックは、実はいい人みたいな感じで、とっても好感が持てます。
ちょっと構成がイマイチかな?(盛り上がりに欠ける)とも思うのですが、最後の最後、二人の恋が始まった一文を見て全て持ってかれました。

関係ないですが、ヴィクトリア朝でシャーロックというとホームズを思い出すわたし。シャーロックという名前はこの時代ではとても珍しい名前なのだそうです。でも、いい名前ですよね。
クリスティンはキリスト教徒を意味する名前で、パメラは「蜜のように甘い」だったかな?
なんだか久しぶりに、名前マニアの血が騒いだ、そんな本でした。
この1冊だけで多くの登場人物が出てくるシリーズですが、本当、まだ見ぬ皆様も含め、みんなに幸せになって欲しいシリーズです。
ドレスは着る人の心を映す。いい言葉ですね。
闇のドレスという言葉にも惹かれました。クリスの付けるドレスの名前たちも素敵です。
本当、衣装はその着る人の心を映すように思います。
クリスもシャーリーもパメラも、恋を知りこれからさらにどんどん綺麗になっていくといいなー。
文章も読みやすかったですし、フローレンスは可愛かったし、何気にアイリスは好みだし、これからが楽しみなシリーズです。読んでよかった! と思えるシリーズ。
このままコバルトのヴィクトリア朝のものにはまっていきそうな最近です。
長いシリーズなので手を出しにくいかもしれませんが、女の子らしい、まさしく少女小説な1冊。お勧めです。
昨年完結したらしいので、一気に読みたいと思います!

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