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2019-08

血翼王亡命譚 ―祈刀のアルナ― 1/新八角 著




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(2016年読書感想26冊目)



この本の概要


著者 新八角
本(作者)の国籍 日本
訳者 
イラスト 吟
出版社 KADOKAWA
レーベル 電撃文庫
ジャンル ハイ・ファンタジー
ページ数 312ページ
フォーマット 電子書籍
ノンシリーズかシリーズものか? シリーズ1冊目(続きます)
なぜこの本を読んだか。お友達に勧められて
本の入手方法 Amazonで電子書籍を購入

   
おすすめ度

感動 ★★★★
面白い★★★★★
人に勧めたい ★★★★★
驚き ★★★
学んだ ★★★

この本を評価するなら 88点くらい。独特で重厚な世界観、畳みかける展開、とても面白かったです・

収録作品

祈刀のアルナ

受賞・ノミネート情報など
第22回電撃小説大賞<銀賞>受賞作。


本のあらすじ内容

第22回電撃小説大賞<銀賞>受賞作!
国を追われた王女と、
血染めの護衛剣士の運命を描く
珠玉のファンタジー

 [私は駄目な王女だからね。自分のために命を使いたいの]
 ──この日、赤燕の国(レポルガ)の国史には第百三十二代王位継承者アルナリス=カイ=ベルヘスと、その護舞官ユウファ=ガルーテンが失踪したと記された。
 だが、それは嘘だと俺は知っている。
 太陽を祀る五日間、彼女は王族の在り方に抗い、その想いを尽くしただけだった……。
 突如国を追われた王女アルナ、刀を振るうしか能のない護衛剣士ユウファ、猫の血を身に宿した放浪娘イルナ、人語を解する燕のスゥと軍犬のベオル。
 森と獣に彩られた「赤燕の国」を、奇妙な顔ぶれで旅することになった一行。予期せぬ策謀と逃走の果て、国を揺るがす真実を前にして彼らが胸に宿した祈りとは――。
 これは歴史の影に消えた、儚き恋の亡命譚。



この本の感想

お友達に勧められて読書しました。
もう最初の序章の時点で、なんだか泣きそうになりながら読んでいました。
最初はのほほんとした感じのお話で、物語の中途迄も結構のほほんとしていて、しかしラスト付近から怒涛の展開で、ぐいぐいとただ物語に引き込まれていきました。
独特で重厚な世界観、この話はこれに尽きると思うのですが、その独特な世界観を過不足や違和感なく説明している辺りは素晴らしいと感じました。
シリーズものっぽいタイトルの書き方だったので、迫りくるラストの予感と、どうやって以降の物語が進むのか、ドキドキしながら読んでいました。
ラノベ、というより電撃文庫らしさもしっかりありつつ、ただの電撃文庫以上の世界観を作りだしている辺りがとても好感が持てました。
この第一巻は壮大な序章という感じで、物語が以後どうやって展開していくのか期待しています。
久しぶりに素敵な新人作家さんと出会えたと思って、応援したいと思います。
個人的には猫のディナンが印象に深いキャラなので、彼の再登場を期待したいところです。


心に響いたシーンなど

最終章ほとんど全部。

主な登場人物

アルナリス 「赤燕の国」の第一王女
ユウファ アルナリスの護舞官。蛇の血
イルナ 猫の血の少女。二人の度に同道する。
スゥ アルナリスの王鳥
ヘイダス ユウファの師匠


こんな本が好きな方におすすめの本です

重厚で独特な世界観のファンタジー小説が読みたい方に
余韻の有る物語が読みたい方に



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ひとしずくの星(淡路帆希)

ひとしずくの星 (富士見L文庫)ひとしずくの星 (富士見L文庫)
(2015/02/11)
淡路 帆希

商品詳細を見る



(2015年読書感想13冊目)

淡路帆希 著 えいひ 表紙絵 
おすすめ度★★★★☆(4・5くらい。表紙絵が気になった方はぜひ。)


それを発見した時、我々は誰一人、一声すらあげることはありませんでした。
(中略)
無粋な声で彼らを起こしてはいけないと、皆が思ったのです。(p6)

―『ベッティルの手記』よりー


ひとりの少女のために世界を終わりに導いた少年の、切なくもあたたかい恋物語


淡路帆希さんの本は初めて読みましたが、これはとても作者さんらしい本なんだろうなあと思いました。
というのも、この物語は、言い方は悪いかもしれませんが、ファンタジー小説を書くものなら誰でも一度は思いつくような、ありふれているといってもいい物語だとも思うからです。
でも、そんな物語を、ここまで美しく、切なく、そうしてあたたかく描いているのは、作者である淡路さんが、自分らしさを出して描いた物語だからだと思います。

「星の災禍」という天災を生き延びた青年ラッカウス。
彼はやがて神官となり、上位の神官しか入ってはいけない森に禁忌を犯して入り込み、そこで一人の少女と出会う。少女をシースティと名づけ、親交を深めるラッカウス。しかしシースティは隠された世界の鍵を握っている少女だった!

的なお話。
単純に言うとボーイミーツガールなお話なのですが、それだけでは終わらない切なさというか、美しさがあります。
とにかくとても透明な雰囲気の、美しいファンタジーといった印象です。清らかさすら感じられます。
読後感もなんともいえない温かいものがあり、切ない話なのだけど悪くなかったです。
でも、これは見方によっては、とてつもなくバッドエンドなのかもしれないと思います。
ハッピーエンドと取るかバッドエンドと取るかで読後感が変わるかな。

わたしは主役よりもサブキャラに惹かれるという志向がありまして、主人公のラッカウスやシースティより、クスターとかミルド様が好きでした。特にクスターはとても美味しい立ち位置だったと思います。こういうキャラクター大好きです!
切ないけれど暖かいファンタジーが読みたい方におすすめの一冊です。

怪物はささやく(パトリック・ネス)

怪物はささやく
怪物はささやく
  • 発売元: あすなろ書房
  • 発売日: 2011/11/07




(2014年読書感想20冊目)

原題  A Monster Calls
パトリック・ネス 著 シヴォーン・ダウド 原案 池田真紀子 訳 ジム・ケイ 挿絵
おすすめ度★★★★☆(4・5くらい! とにかく考えさせられる作品。)


物語はこの世の何より凶暴な生き物だ。怪物の声がとどろく。物語は追いかけ、噛みつき、狩りをする。(p45)


混沌の叫びシリーズを読んでから個人的に気になっていたパトリック・ネスが、シヴォーン・ダウドの原案を引き継ぎ描いた物語。
2年くらい前の読書感想文の課題図書にもなっていたらしく、読んだ人も多いのか、この本を読んでいる最中に映画化決定のニュースを目にしました。私がこの本を手に取ったのは、ジム・ケイのダークで幻想的な挿絵に惹かれてでした。

ジャンルでいうと現代で起きるYAダーク・ファンタジー小説といったところでしょうか。
しかし、深いテーマ性が感じられ、重々しさはあるものの、一気に読むことができます。
私は、病気をテーマにした本ってちょっと苦手で、あまり読まないのですが、この本はよかった! 涙腺が緩み、様々なことを考えさせられました。
主人公コナーが病気の母に抱く感情はきれいごとだけではない生々しさを感じさせ、心情描写がとにかく秀逸な印象を受けました。
物語中にかたられる4つの話はどれも含蓄深く、人間がいかに複雑な生き物であるかを思い出させてくれます。

コナーがいだく感情はきっと、だれもが一度は感じたことのある感情のはず。きっとコナーの気持ちがわかるという人も沢山いるだろうなと思います。

すごく良い、貪るように読んだ話ではあるのですが、映画がもし日本で公開されても、見るかどうかは微妙かな……。すごく重いテーマのお話なので……。
でも、大人にもティーンにも広く読んでほしい、そんな一冊です。
何よりジム・ケイの挿絵が魅力的にすぎます。
混沌の叫びシリーズを読むのが途中で止まってるので、また読みたいと思いました。パトリック・ネスは本当に素晴らしい作家だと感じます。
とにかく余韻のある物語で、読んでからしばらく、今もその余韻に浸っています。

ルリユール(村山早紀)

ルリユール (一般書)
ルリユール (一般書)
  • 発売元: ポプラ社
  • 発売日: 2013/10/11




(2014年読書感想15冊目)

村山早紀 著

おすすめ度★★★★☆(4・5くらい。本への想いに、何度も涙腺が緩みました。)

「本というものは、人間に似ているのよね。こんなに未来の、科学の力で人間が月へも行く時代になったのに、いまだにこんな柔らかいものでできていて、水や衝撃に弱く、傷つけば壊れてしまいーー死んでしまう。永遠に生きることはできない存在のまま……」(p162)


大好きなYA・児童書作家、村山早紀さんの一般書。
本の装丁も、シックな感じがしてとってもいいですね。眺めれば眺めるほど味が出てきます。
図書館本なので帯や表紙を外したところが見れないのが残念です。
ルリユールというのは、あまり知識はないのですが、本の修復などを手掛ける職人さんの事です。
作中で主人公の瑠璃ちゃんが、きれいな響きの言葉だと言ってましたが、本当にきれいな言葉ですよね。

作風としては、いつもの優しくて暖かくて切ない風早ワールドで、風早の街って本当に素敵だなあと今回も思いましたよ!
主人公の女の子、その名も瑠璃ちゃんが、謎の美しきルリユール職人、クラウディアさんに弟子入りし、その工房を訪れる人々にまつわる本の物語、みたいなお話です。
もう、村山早紀先生の書かれる物語は大好きです!
主役の瑠璃ちゃんが歌を歌うからか、今回のお話はその中でも大好きな物語、『はるかな空の東』を思い起こさせて、より物語を楽しめた感じです。
というか瑠璃ちゃん、しっかり者だし、歌もお料理も得意って羨ましい! と真剣に思ってしまいました。
ルリユール職人のクラウディアさんも、お屋敷に住む7匹の黒も素敵でした。
この本はたびたび出てくるお料理の描写もとっても美味しそうで、読んでいて本当に幸せな気分になりました。レモンバターのパスタ、食べたいです! パスタ食べるシーンが幸せそうで、すごく好きです。

お話としては、どのお話も素敵でしたが、前半の2つのお話が特に好きです。
すごく切ない気分いなって、2話ともに泣いてしまいました。
3話目はちょっとホラーっぽさがありましたが、にちなんだいいお話でした。
最終話は、それまでと毛色が全然違って、完全なファンタジーになってたのにびっくりしました。
最後のお話を読んだとき、この本はファンタジー小説だったんだなあと思いました。
ちょっとびっくりしたけれど、でもこの『ルリユール』という本は、すごく素敵な本だと思います。
切なかったり、苦かったり、少し甘かったり、そんな物語を読んでる時間は至福の時間でした。
それにしても。ルリユールって素敵なお仕事ですね。私も世界に一冊の本をつくってほしい、作ってもらうなら何がいいかな、なんて思っていました。
とにかくとっても素敵な、お勧めの一冊です。


煌夜祭(多崎礼)

煌夜祭 (中公文庫)
煌夜祭 (中公文庫)
  • 発売元: 中央公論新社
  • 発売日: 2013/05/23





(2013年読書感想79冊目)

多崎礼 著 

おすすめ度★★★★★ (おもしろかった! 冬至の日に再読したいです。)


さあ、煌夜祭をはじめよう。(p290)


良質なファンタジー小説を書かれると聞いた国内の作家さん、多崎礼さんのデビュー作の文庫版。
この文庫には書下ろし短編、「遍歴」が同時収録されています。
冬至の日に合わせて読もうと思ったら、それがかなわず、読み始めたのはクリスマスイブ。
でも、読み終わったらやっぱり冬至の日に読みたかったなあと思いました。

冬至の日に語り部が集まって互いの知っている話を語って聞かせる煌夜祭。
魔物を追い払うという伝承があるこの祭りはなぜ始まり、何の意味があるのか?
これは美しく、そして切ない魔物と語り部の物語です。
トーテンコフとナイティンゲイルという二人の語り部が、様々な魔物に関する物語を語るという構成で物語は進み、それぞれの話が一つにつながっていく様は圧巻でした。
アラビアン・ナイトみたいな話の構成と思ってもらえればいいのかな?

とにかく面白く、一気に読んでしまいました。美しく、切ない話。魔物という存在を、ここまでいとおしい目線で語った小説にはなかなかであったことはありませんでした。最後のほうでは思わず涙腺が緩んだりして……。
これから読む方は、短編も収録されている文庫版がおすすめ。切ないけれど温かい気持ちになれます。

複雑に絡み合った登場人物や物語は、ファンタジーを読み慣れていても理解するのに時間がかかりましたが、最後の感動は本当に素晴らしい。
章立ても短めなので、読みやすくすらすらと行けます。
何よりも本当に、暗い冬の夜に読みたい、情緒のあるお話です。
多崎さんはほかにも沢山の本を書いていますが、どれも評判がいいようなので、これからまた著者のほかの本も読んでみたいなと思いました。年末にこんな本に会えたことを感謝したい、とっても素敵な1冊でした。おすすめです。冬至の日にまた再読したいなって思っています。

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