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2019-08

FLESH&BLOOD 10(松岡なつき)

FLESH&BLOOD 10 (キャラ文庫 ま 1-20)
FLESH&BLOOD 10 (キャラ文庫 ま 1-20)
  • 発売元: 徳間書店
  • 発売日: 2007/06/23




(2014年読書感想30冊目)

松岡なつき 著  雪舟薫 イラスト
おすすめ度★★★★☆(新キャラも出てきて、スペイン組好きにはたまらない一冊!)

今、エリザベス朝の頃のスペインが熱くて、勢いで久しぶりに読んだBL小説、「F&B」シリーズの第10巻。
表紙がビセンテですよ! すごくお洒落していて、本当に格好いいです!
異端審問にかけられる海斗。いつも傍にいてくれるビセンテと国王フェリペの計いで、有能な弁護人、ラウル・デ・トレドを付けてもらえて、ほっとしたのも束の間、今度は毒殺されかけて??

もう、この時代のスペインは本当に怖いですね! 海斗がかわいそうでかわいそうで、読むのが辛いシーンが多かったです。
新しく出てきたラウルは、今までちょっといなかった感じのキャラクターで、これからどうかかわってくれるか楽しみ!
今回は波乱のスペイン編ということで、スペイン組びいきの私には嬉しかったです。しかし前述のとおり痛々しいシーンが多くて……。BL小説なのに、話のやすらぎどころがビセンテの騎士話(という名のサクセスストーリー)ってどういうことなの!? と思ってしまいました。BL小説ですが、女性に大変モテるビセンテにときめいてしまいます。ビセンテの幸せは私の幸せ位の勢いで本を読んでいたくらいビセンテが好きな私……。
ビセンテが好きすぎて、ジェフリーの良さがまたもやわからなくなってきましたよ(ジェフリー好きな方、ごめんなさい)

そして、忘れちゃいけない和哉の存在。
和哉も、すっかり変わってしまいましたね。ですが再登場ありそうな感じで嬉しいです。一体どんなふうに今後の物語が展開していくのか、大変楽しみです。

今回は雪舟さんの挿絵も少しですが復活していて嬉しかったです。特にラウルが見れたのが良かったな。この時代の物語には、神父やシスターが不可欠ですからね。ラウルはいい意味でも悪い意味でも魅力的なキャラクターだと思うので、期待しています。
次の巻では、いよいよ海斗の奪還へと物語が動くのでしょうか。
海斗の故郷はスペインではなくイングランドだと思うので、早くジェフリーと再会できればいいなって思います。(ビセンテには悪いけど……)
あと、レオがかなりの美少年らしいという描写があって、嬉しいやら驚いたやら。この世界のスペインって美男が多いですね。というか美男ばっかりです。そんな中、フェリペの寵愛あついアロンソ様の出番も、心待ちにしています! 本当、やっぱり読み出すと止まらない、続きがきになるシリーズです。

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天使と悪魔のゲーム バチカン奇跡調査官(藤木稟)


バチカン奇跡調査官    天使と悪魔のゲーム (角川ホラー文庫)


バチカン奇跡調査官 天使と悪魔のゲーム (角川ホラー文庫)



  • 発売元: 角川書店(角川グループパブリッシング)

  • 発売日: 2012/12/25



(2013年感想13冊目)


藤木稟 著  THORES柴本 表紙絵

おすすめ度★★★★☆(この短編から入ってもとても面白かったです!)

「ロベルト神父、心配することは何一つ、この世に存在しない。すべては神の御手によって紡がれているのだから……。君には一言だけ言っておこう。『暗闇を知る者こそが、よりよく光を知るのだ』とね。君はそういう人間だ。」(p128)


「バチカン奇跡調査官」シリーズの初の短編集。
ロベルトの過去とロベルトと平賀の出会いを描いた「陽だまりのある所」、平賀とローレンの出会いを描いた「天使と悪魔のゲーム」、サウロ司祭の過去を描いた「サウロ、闇を祓う手」、ジュリアの出生の秘密が明らかになる「ファンタンゴ」の短編4篇を収録しています。

実は私はこのシリーズ、興味はあったのですが、読むのはこれが初めてという不束者です……。長編は結構分厚いし、短編集だと入門編にはちょうどいいかな……、と思い入門書がわりに読みました。帯に、初心者歓迎とも書いてあるしね。

一抹の不安はあったのですが、この短編集から読んでも十分に面白かったです!面白くて読みやすいので、サクサク読めました。その結果一日で読破です。本当に面白かった。

「陽だまりのある所」はヨゼフ君(平賀ではない)とロベルトの友情が本当に素晴らしくて、最後の方ではうっかり涙ぐんでしまいました。こういう交流、本好きなら絶対憧れるだろうなあ……。
「天使と悪魔のゲーム」は、お話的には一番ホラーっぽかったかなあ? と思います。 でも、その分一番興味深く読んだかもしれません。
「サウロ、闇を祓う手」は、サウロ司祭の過去話。こういうおじいさんの若かりし時代のお話って、やっぱりしびれるものがありますよね。
「ファンタンゴ」はこの短編集の中で一番難解だったかな。ジュリアが6人いるってことでOKかな??

とにかく、予想外に面白く、また感激した一冊でありました。キリスト教の世界にも興味があるので、そこも楽しかった。お話としてはどれもなんてことのない、ありふれたお話かなあと思うのですが、この本を書ける藤木さんはすごいなあと思いました。
俄然、長編も読んでみたくなりました。しかしこの短編集のおかげで、先入観ではジュリアが好きだったのですが、なんとなくサウロ司祭が気になっています。また、長編を一通り読んだ頃に、読み返したいと思う1冊なのでした。面白かったです。この本からでも、ぜひ。


修道女フィデルマの探求(ピーター・トレメイン)




(2013年感想12冊目)

原題  Hemlock At Vespers
ピーター・トレメイン 著  甲斐萬里江 訳

おすすめ度★★★☆☆(短編もいいですが、個人的には長編の方が好みかな。)


「ヘリンバート院長殿、私どもは、難解を解明しようと努めている理性ある人間のはずではありませんか。その過程で、私どもの誇りと自尊心を傷つける振る舞いをしては、なりますまい。なぜなら、私どもが目指しているのは、真実なのですから。真実のみを求めているのですから」(p46)



「修道女フィデルマ」シリーズの短編集。15篇の短編を5篇ずつにわけて、日本独自に編集出版したものです。これはその最後の五編が収録された短編集です。第三弾ですね。
高位の法廷弁護士にして裁判官、ドーリィであるところの美貌の修道女フィデルマが、国内外問わず鋭い推理で数々の事件を解決します。
この本には、「ゲルトルーディスの聖なる血」「汚れた光輪」「不吉なる僧院」「道に惑いて」「ウルフスタンへの頌歌」の五篇が収録されています。

うーん、個人的には、長編の方が好みかな、といった印象。短編集はサクサク読めるので、それはそれで魅力的なのですが、なんといっても短編集はワトソン役のエイダルフが(少なくともこの本には)いない! これが残念で仕方ありません。
推理小説としてだけ見るならば、短編は冗長にならない分だけいいのかもしれないですが。
しかしこれだけ読むと作者の話の落ちどころもわかってきてしまい、似たようなお話が多くなってしまうのも残念なところです。
どの犯人の動機も、色恋とかちょっと異常な性癖とか、そんなのばかりなんだもの……。

しかしさすがアイルランドの歴史の権威であるトレメイン先生だけあって、随所に散りばめられているケルト当時の風習は、とても読んでいて面白いです。このケルト事情だけでも、読む価値アリだと思います。

個人的なお気に入りは、「ウルフスタンへの頌歌」ですね。このシリーズで密室ものが読めるとは思っていなかったので嬉しいです。サクソンの王子たちといった、(小物だけど)大物がたくさん出てくるのも楽しいです。
しかし、フィデルマの頭の切れっぷりは、当時では相当変わり者だったのではないでしょうか。皆が妖術と騒いでる事件を、理詰めで解決していくんですもの。

フィデルマ単体でも十分に魅力的ですが、やはり彼女の隣にエイダルフがいると、フィデルマはもっと活き活きしているようにみえます。そう言う意味で、私個人としては長編に軍配をあげますね。でも、手軽に読める短編集もまたよしです。ああ、またこのシリーズが何か読みたくなって来ました。
評価はちょっと辛めですが、面白かったです。



修道士カドフェルの出現 修道士カドフェル短編集(エリス・ピーターズ)

修道士カドフェルの出現 (現代教養文庫)
  • 発売元: 社会思想社
  • 発売日: 1997/03

(2012年感想60冊目。)
 
原題 A Rare Benedictine
エリス・ピーターズ 著 岡本浜江 岡達子 大出健 訳
おすすめ度★★★★★(カドフェルは初めて読みましたが、すっかり虜です)

いや、どの道を通ろうと、行く手に目印の光など見えはしない。この世は広くて美しく、興味は尽きないが、道しるべなど、どこにもありはしないのだ。(p18)


エリス・ピーターズの修道士カドフェルシリーズの短編集。
「ウッドストックへの道」「光の価値」「目撃者」の3つの短編を収録しています。

カドフェルはずっと前から興味があったのですが、読むのは初めて。とっつきやすそうという理由で、いきなり最後に訳出された短編集から読んだのははたしてよかったのか悪かったのか!? 初めて読むのですが、(個人的には)短編集から読んで正解だったかも。長編を読んだことはありませんが、短編集にもカドフェルのエッセンスが詰まっているように感じました。

特にこの短編集は、カドフェルが修道士への門をたたいた理由からじっくり読むことができて、非常に満足です。三つの短編の中で、やはり印象的なのは最初に収録されている「ウッドストックへの道」でしょう。40歳を迎え、人生の岐路に立たされたカドフェルのまとう黄昏のような雰囲気が何とも魅力的です。それでいて、事件はなんとも後味がいいというか、優しい幕切れというか、余韻を持たせています。

カドフェルの探偵としてのスタンスは、だれに対しても公平なところが、魅力であるのでしょうね。そんなカドフェルに、すっかり夢中になりながら読んでしまいました。
修道士になり、薬草園を任されたカドフェル。そんな彼がかかわる事件にもたらすものは、カドフェルのような老境の人間だから導き出される、優しさなのですよね。

12世紀のイギリスの雰囲気も、本当によく伝わってきて素晴らしかったです。修道士たちの暮らしぷりなどを読んでると、読者も修道院で暮らしているような何とも言えない味わいがあります。この本を読みながら、夕べの祈りが聞こえてくるような、そんな気分になりました。長編も折を見て読んでいこうと思います。
カドフェル、好きです。

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蜘蛛の巣 (下)

蜘蛛の巣 下 (創元推理文庫)
蜘蛛の巣 下 (創元推理文庫)
  • 発売元: 東京創元社
  • 価格: ¥ 882
  • 発売日: 2006/10/24

原題 The Spider's Web
ピーター・トレメイン 著 甲斐萬里江 訳
お勧め度★★★★☆(舞台となるアイルランド自体が最大のミステリというミステリです)

「それとも、これらの出来事をつなぐ何かが、存在しているのでしょうか? さまざまな出来事を辿ってゆけば、全てはその中心にひそんでいる邪悪なる核心につながっているのかしら? ちょうど、蜘蛛の巣のように」

修道女フィデルマシリーズの蜘蛛の巣の下巻。
上巻では殺されたのはエベルとティファの二人だけでしたが、下巻ではさらに3人の犠牲者が出ます。
正直ミステリとしては、下巻の半分も読めば犯人の目星がほとんど付いてしまう感じでした。
でもそれだけ文章の記述は公平ですし、何よりこのシリーズの最大のミステリは舞台となる7世紀のアイルランドそのものなのだなあと思いました。

この巻の一番の見どころは、犯人に命を狙われ、瀕死の状況に陥るワトソン役のエイダルフと、そんな彼を前に取り乱すフィデルマでしょう。
普段の誇り高い冷静なフィデルマのこのような様子が見れるのは、読者としてはたまりません。

この二人のコンビ、すごく好きです。徐々にはやっぱり恋人同士になっていくのかな?(フィデルマはこういうことにはトラウマがあるようなので、難しそうですが)

犯人あてのミステリというより、やっぱりアイルランドの歴史と風土を楽しむといった印象。
そのために解説や訳注を読むのも楽しいですが、この下巻はそういうのを読まないほうがいいかもしれません。あちこちに結構なネタバレがあり、興を殺がれてしまう部分があります。
でも、他の作品も読みたいと心から思うくらい、楽しい作品でした。

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