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2019-08

鉱石倶楽部(長野まゆみ)

鉱石倶楽部 (MOE BOOKS)鉱石倶楽部 (MOE BOOKS)
(1994/02)
長野 まゆみ

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(2015年読書感想11冊目)

長野まゆみ 著 イラスト 
おすすめ度★★★★★(これは文庫でいいので手元に置いておきたい。素敵な短編集です)


つまり、南魚がアフロディテの化身だからというわけだね
そう、蕾は少年の心臓
なるほど、ちょっと意味深(p50)

―「寝台特急」より。少年たちの会話ー


鉱石をお菓子に見立てた、長野まゆみらしさ満載の幻想世界短編集


久しぶりに長野まゆみさんの幻想的な世界に戻ってきました。
一時期とても疎遠だったのに、またページを開くと、やっぱりいいなあと思えるような普遍的な魅力が、長野まゆみさんの著作にはありますよね。
昔友人が、長野まゆみさんの本の中ではこれが一等好きだと話していたのを思い出し、また私も鉱石に興味が出てきたので、図書館で取り寄せて読書しました。

最初の短編から、中に収録されている18の掌編、そうして鉱石の図鑑に至るまで、長野まゆみらしさ全開の一冊となっています。
特に鉱石をお酒やお菓子、食べ物に見立てているという発想が素敵すぎて、本当にキュンとしてしまいました。私も夜間学部の生徒になって、ゾロ博士の授業を受けてみたいものです。

しかし、長野まゆみさんのセンスには、本当に感嘆してしまいます。
発想、文字遣い、ブレない信念のようなもの。趣味ですが小説を書く私としては、見習いたいところばかりです。
鉱石を綴るなら、カタカナではなくてやはり漢字! と強く思ってしまいます。そんなこだわりも、ながのまゆみさんから頂いたものでした。

出てくるどの鉱石も本当に美味しそうで、どれがいいかなんて甲乙つけられないくらいです。
文庫でいいので、いつか購入して、気が向いた時に眺めて、そうして心の栄養にしたいなと思うような、そんな素敵な一冊です。
鉱石、理科室、学校、少年、美味しそうな食べ物など、長野まゆみ的キーワードのどれか一つでもお好きな方にぜひおすすめしたい一冊です。

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時の旅人(長野まゆみ)

時の旅人時の旅人
(2005/03/11)
長野 まゆみ

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(2015年読書感想4冊目)

長野まゆみ 著 表紙絵  
おすすめ度★★★✩☆(3・5くらい。不思議なお話が長野まゆみさんらしいです。)

ねえ、知ってる、マツヨイ草ってね、しぼむとき紅くなるの。いじらしいねえ。(p39)
―真帆の祖母の台詞―


長野まゆみ流のファンタジックなSF浦島太郎物語。


久しぶりに長野まゆみさんの著作などを手に取って、読み耽ってしまいました。
長野まゆみさんは高校生の時にとても嵌った作家さんです。独特の文体や、少年像に夢中になりました。
なんとなく、久しぶりに図書館に行ったら目に止まり、無性に読みたくなってしまいました。

結論から言うと、長野さんは良くも悪くもブレないし、変わらないなあという印象です。
この本は短編集で、「リュウグウノツカイ」「タマテバコ」「トコシエノタビ」の3篇を収録しています。
すべてのお話はつながっていますが、そのつながりは明言されず、非常に曖昧なつながりなのも、なんとも長野さんらしいです。なんというか、長野まゆみワールド全開な一冊になっています。

つながりが曖昧で、不思議なお話のため、お話自体は非常に難解です。これを全て理解できる方がいたらすごいなあと思いながら読んでいました。長野さん流の浦島太郎ものがたりです。亀です。

でも、相変わらず長野さんの描く少年たちは大好きだと再認識させられたし、登場人物の名前のセンスも大好きです。

お話としては最初に収録されている、「リュウグウノツカイ」が一番好きです。何とも言えないSF小説っぽさと、記憶喪失な真帆君のために、一生懸命になるソイ君が好きでした。
昭和な世界感、カギカッコのない独特の文体も、幻想的な雰囲気を引き立てています。
久しぶりにまた、長野まゆみさんの世界に戻ってきてしまいそうです。読んでよかったと思える一冊でした。


コンチェルト・ダスト(中里友香)

コンチェルト・ダスト
コンチェルト・ダスト
  • 発売元: 早川書房
  • 発売日: 2013/09/20



(2013年読書感想72冊目)


中里友香 著  藤原薫 表紙絵

おすすめ度★★★★☆(やっぱりこの方の描く文章とかが大好き!)

(……血よりも熱く、蜜よりも甘い。きっと復讐は極上の麻薬だ)(p297)


今個人的に一番注目の日本人作家さん、中里友香さんの新作。
表記などがないですが、これ一冊では完結せず、続編があるようです。
という前情報を目にしていなかったら、きっとすごく悶々としていたかもしれません。
ユリアンとエミールという二人の少年を軸に、美しい魔女リオネラが鍵を握ることになる美しき復讐譚。というか、復讐の復讐の物語です。

端正な文章、みずみずしい登場人物、鮮やかな情景描写で織り成される少年の世界は、きっとそういうものが好きな人にはたまらなくそそるはずです。
表紙を見て感じるものがあれば間違いなくお勧めです。裏表紙にはリオネラが描かれていますが、こちらも美しい。

物語はコンチェルトのように2つの旋律が重なり合って、奏でられていきます。
最後ユリアンとエミールが出会ってからの展開が、個人的にはたまらなく好きでした。
萩尾望都さんがお好きな方にはたまらない世界観を描く作家さんです。
また、物語のカギとなる謎めいた美女、リオネラがいいです。
魔女という設定が、この小説を不思議とより幻想的なものにしています。
ゴシックでファンタジー、そんな小説です。

エミールが養蜂家に身をやつすという設定も興味深かったです。
甘く、復讐譚なのに爽やかともいえるみずみずしい世界観や文章が、たまらなく好みでした。
続編も早く刊行されるように願っています。
少年好きは必読の作家さんだと思いますよ。でも、女の子もかわいいです。
幻想的な、ちょっと不思議なお話で、今もその余韻に浸っています。

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