女騎士アランナの娘 アリーの物語4 預言されし女王
- アリーの物語IV (女騎士アランナの娘)
- 発売元: PHP研究所
- 価格: ¥ 1,680
- 発売日: 2007/11/02
原題 Trickster's Queen
タモラ・ピアス 著 久慈美貴 訳
お勧め度★★★☆☆(アランナの続編が気になる人にお勧めという感じ)
アリーの物語完結編。
ネタばれすると、冒頭からサライユが駆け落ちしたり、中盤では弟のエルズレンや小さな国王だったダネヴァンがお亡くなりになったり、終盤では割とおおくの人があっさりお亡くなりになったりしました。
アランナもそうだったんだけど、最後のほうになるといきなり人が、結構バタバタと死んじゃうんですよね。
でも、最後残った人はそれぞれの道のもと幸せそうで、まあ良いのかなと思ってします。
登場人物がすごく多かったので、自然と書き込みが少なくなり、なんだか物足りない印象もあります。
サライユの恋人のザイミッドなんて、なかなかドラマがありそうなんだけどな。
色々な人が、自分たちの居場所と生き方のために頑張っていたと思えるお話。
色々思うところはありますが、アランナが素直におもしろかっただけで、アリーの話も面白くないわけではありません。
興味のある方はどうぞ。
とにかくこのシリーズはナワトとアリーのラブっぷリが常ににやにや物でした。

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まごころを、君に THANATOS
- まごころを、君に THANATOS (講談社ノベルス)
- 発売元: 講談社
- 価格: ¥ 924
- 発売日: 2008/05/09
汀こるもの 著
お勧め度★★★★☆(学園ミステリがお好きな方に)
THABATOSシリーズ2冊目。
今回の一番最初の印象は、おお…双子が学生してる! でした。
一冊目が孤島の密室もので現実世界から乖離していたのですが、やっぱり双子も高校生。学園ミステリが読めて大満足です~。
学生生活とか心理描写とか、人間関係に描写の重点が置かれてる気がするので、ミステリとしてどーよ? というお声が聞こえてきそうですが、そこはそれ、楽しんだもの勝ちということで。
双子が一作目よりイキイキしてるのが良いですねー。
個人的にこの双子の複雑な関係性が大好きなので、そう、このシリーズは人の心こそに謎が宿る心理的なミステリだと思って読んでいます。
最後の章はミステリとしては蛇足な気がしますが、美樹に友達ができるかも知れない光景は見ていてなんだか嬉しかったです。
アクアリウム蘊蓄も、一冊目ほどじゃない気がするので、あまり気にならず読めるのではないでしょうか?
好みは分かれると思いますが、私は楽しみに読めました。
ところで、美樹の初恋の落ちがすぐに分かった私はなんかもう笑うしかありませんでした。
双子に好感が持てた一冊です。

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妖精国(アルフヘイム)の騎士ーローゼリィ物語3-
- 妖精国(アルフヘイム)の騎士―ローゼリィ物語 (3) (PRINCESS COMICS)
- 発売元: 秋田書店
- 価格: ¥ 410
- 発売日: 1987/11
中山星香 作
お勧め度★★★★☆(ファンタジーの香り高い一冊)
妖精国三冊目。
ローゼリィが妖精国を出る様子と、その後敵国ロリマーの王子アーサーとの出会いと冒険を描きます。
今までの三冊の中では、一番好きな一冊。
とにかく幻想的で、世界に浸れます。
妖精国というものにローゼリィが感じた愛と憧れ、夢のようなひと時が、読者にも感じることができる一冊だと思います。
この感覚を、うまく言葉にできないのが悔しい限りです。
アーサーとの本格的な出会いも楽しみですね。
個人的にローラントのその後も気になりますが…。
作者様が一番書きたかったシリーズというだけあって、その思い入れの深さが、世界を形作る風のようになっていると思います。
とても素敵な雰囲気の一冊です。ぜひ読んでみてください。

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女騎士アランナの娘 アリーの物語3 動きだす運命の歯車
- アリーの物語III (女騎士アランナの娘)
- 発売元: PHP研究所
- 価格: ¥ 1,680
- 発売日: 2007/09/19
原題 Trickster's Queen
タモラ・ピアス 著 久慈美貴 訳
お勧め度★★★☆☆(面白いんだけど、いまいち入り込めないんですよね)
久しぶりのアリー。読み始めると面白いので、分厚いですが一日で読み終わってしまいます。
面白いんですが、シリーズ自体にはなかなかのめりこめない感じ。
思うに主役のアリーは、確かに主役だけど、召使いでスパイっていう、裏での工作がメインになるからかも。
あと、登場人物がとても多くて、覚えきるのが本当に大変。しかも結構歳のいった人が多いので混同してしまい、これ誰だっけ? って思うことがしばしばあります。
物語自体は、まさに最後に至る序章って感じです。
首都ラジムアトに戻ったバーリタン家の人々を待つものは? 予言は、革命は実行されるのか? などなどが描かれます。
個人的にはナワトが好きなので、彼とアリーのすれ違いが痛ましく、先が気になって仕方ありません。
あと、ダーキン(影)の存在も魅力的。
ちょっと都合がよすぎる気もしますが、かわいいです。
あと、アリーは格好いい女の子ですねー。
格好良すぎて、アランナですらかわいいと思えてしまうところが問題ですが。
最後の一冊も楽しみに読みたいと思います。

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トワイライト・サーガ2 カナンの試練
- カナンの試練 (角川文庫―トワイライト・サーガ)
- 発売元: 角川書店
- 発売日: 1986/06
栗本薫 著 天野喜孝 表紙絵
お勧め度★★★★☆(一巻ほどではないけれど、お勧めです)
トワイライト・サーガ2冊目。そして栗本さんの逝去により、未完のまま終わった、その最後の巻です。
今回の話は「リリス」「カナンの試練」「ルカの灰色狼」「迷路島」「死者の珠」の五編を収録しています。
表紙はゼフィール王子の横顔。一巻の肖像画よりこちらのほうが好きです。
今回はゼフィール王子とカルスの二人旅というより、カルスに焦点を当てたカルスの物語って感じです。
王子とのやり取りなどは少なく、王子は基本眠っているので、なんか物足りないなー、という感じがどうしてもしてしまう一冊です。
一巻よりものめりこめなかったんですが、やっぱり面白い一冊です。
個人的にお気に入りなのは、若き日のカルスを描く「ルカの灰色狼」
カルスは単純明快で、さっぱりしてて、良い男ですよー。
お気に入りのシリーズだったので、未完で終わってしまったのはとても残念です。せめて三巻の表紙だけでも見たかった…!
でも、王子とカルスの旅はずっと続くのだなぁと思うと、それはそれでいいのかな?
なにはともあれ、多少(?)の美少年趣味はありますが、栗本さんの作品の中でもお薦めの作品です。お見かけの際には、ぜひ読んでみてください。

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魔法の庭ものがたり1 ハーブ魔女のふしぎなレシピ
- ハーブ魔女のふしぎなレシピ―魔法の庭ものがたり〈1〉 (ポプラ物語館)
- 発売元: ポプラ社
- 価格: ¥ 1,050
- 発売日: 2007/04
あんびるやすこ 作
お勧め度★★★★★(子供はもちろん、大人も童心に帰って楽しめる一冊)
あんびるやすこさんの絵本です。
妹尾ゆふ子さんの魔法の庭を読んでいた時に、魔法の庭つながりで本の存在を知り、その絵のかわいらしさにノックアウトして思わず読んでしまった本。
お話の内容は、ある日ジャレットという女の子のところに一通の手紙が届くところから始まります。
それはジャレットに魔女トパーズの家を相続する権利があるというもの。
しかしその家を相続する条件は、一週間家にすむこと、この家に気に入られること……の二つ。
ジャレットは一週間をどのようにして過ごすのでしょうか? というお話。
私はわかったさんとかこまったさん世代なのですが、そういったシリーズに通じるところのある絵本です。
何より絵がかわいらしく、お話も、思わず引き込まれてしまう面白いものでした。
いろいろなハーブのほかに、六匹のかわいい子猫も出てくるので、猫好きな方には特にたまらない絵本だと思います。あと、ハーブが好きな大人の方にもお勧めです。
正直、最初はちょっとどうかな? と思っていたのですが、とても面白かったです。
あたたかい気持ちになれる本でした。
お勧めです。

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彩雲国物語 漆黒の月の宴
- 彩雲国物語 漆黒の月の宴 (角川ビーンズ文庫)
- 発売元: 角川書店
- 価格: ¥ 500
- 発売日: 2005/02/25
雪乃紗衣 著 由羅カイリ イラスト
お勧め度★★★☆☆(3・5位。最後の展開が良いです!)
彩雲国本編5冊目。混迷を極めていた茶家の当主に就くのは…? 秀麗と影月は無事に州牧に就任できるのか…? などが描かれます。
終始緊張した展開で、今回はギャグも控えめ…? 王都組の出番はもっと控えめ? という一冊です。
個人的には朔洵の株が一気に上がった巻です。怖い怖いと思っていたけど、意外とかわいいところもあるんだなぁ…。
あと女の子たちがかわいい。この作者様の書く女の子はなんか、3パターンくらいしかもしかしてないのかな? という気もしないでもないですが、それでもつぼです。
あと、茶州の禿鷹の二人も一気に好きになりましたーっ。おもしろすぎる…!
登場人物が多いので、一人ひとりの出番とか、見せ場とかがないのがちょっと残念で、淋しかったですが、十分に楽しめた一冊です。
以下追記でこまごまとしたことを少し。

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No.6 ♯7
- NO.6〔ナンバーシックス〕#7 (YA!ENTERTAINMENT)
- 発売元: 講談社
- 価格: ¥ 998
- 発売日: 2008/10/10
お勧め度★★★☆☆(3・5位。なんか…ページが白い…?)
No.6 7冊目。
矯正施設の内部に侵入した紫苑とネズミは、最上階を目指す…! そこで見るものとは一体…?
という話。
着実に終りに向かって進んでいるような印象です。
終りには進んでいるのですが、なんだか中身は薄くなっている感じがしないでもありません。同じことを何度も繰り返しやり取りしているような…。
あと、作品が徐々に残酷な描写が多くなってきていて、読んでいて結構疲れます。バタバタと人が死んでいく様子が描かれすぎているというか…。
でも、絶望の中にも希望はあって、きっと、明けない夜はないんだろうなぁと思わせてくれるような、そんな力強さのある作品です。
最後、いったい何が起こるのか、ネズミと紫苑はどういう結末に至るのか、最後に何が残るのか、などがとても気になります。
次の巻も心して読みたいと思います。

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妖精国(アルフヘイム)の騎士ーローゼリィ物語2
- 妖精国(アルフヘイム)の騎士―ローゼリィ物語 (2) (PRINCESS COMICS)
- 発売元: 秋田書店
- 価格: ¥ 410
- 発売日: 1987/06
中山星香 著
お勧め度★★★☆☆(興味のある人向け?)
震災の影響でブログを更新する気分にならず、ちょっと間が空きました。
妖精国の騎士2冊目。
故国アルトディアスを侵略され、援軍を求める旅に出たローゼリィ。
さまざまな追手に追われ、双子の兄のローラントと離れ離れになり、自身は妖精国に身を置き養いっ子になることになる…。
という話。
前半は結構殺伐とした場面が多いので、一巻ほどの少女漫画らしい華やかさはないかな、ということでこのぐらいの評価。
セリフの表現が一つ一つ美しく、本当に壮大な物語を読んでいる気がして、すごく好きです。
個人的にローラントのほうが好きなので兄の行方が気になりますが、ローゼリィは妖精国に行ってから、友達もできて少女らしくなって、なんだか見ていてほほえましいです。
アーサー(黒い髪の少年)もちらちら出てきてますねー。本活躍はまだかなー??と期待に胸を膨らませていますw
でも海外ファンタジー好きに一番うれしいのは、あとがきでアイルの書のイメージ画が見れたことだったり。一巻ではダミアーノの紹介をしていたし、なんだかこういうのがささやかにうれしいです。
続きも読みたいと思います。
魔法の庭3 地上の曲
- 魔法の庭〈3〉地上の曲 (ファンタジーの森)
- 発売元: プランニングハウス
- 発売日: 1999/10
妹尾ゆふ子 著 春日聖生 イラスト
お勧め度★★★★☆(きちんと完結してます。ぜひ)
魔法の庭完結編。
氷姫イザモルドのいる魔法の庭にたどりついたアストラとシリエン。彼らがそこで見たものは…?
図書館で何気なく手に取ったシリーズですが、読めて良かったなぁという印象の本です。
イザモルドの過去と想い、アストラの内に顕現した闇の神の力、アストラの行方などが描かれます。
アストラの結末はちょっと悲しいなと思いながらも、でもいいなとも思える結末で、思えばアストラの明るい性格にだいぶ助けられていたシリーズだよな、と思います。
歌が重要な鍵を握るシリーズですが、2巻3巻と歌の場面が減ってきていて、歌に関しては一巻が一番良かったのかもなぁという印象。
加えていろいろな登場人物の名前が登場するので、ちょっと頭が混乱します。この人誰だっけ?見たいなこともしばしば。
でも、なかなか面白い作品だと思うので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
個人的に、漫画で読んでみたいなと思った作品でした。
シリーズの評価は興味のある人向けということで★三つくらいでしょうか。

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