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2011-07

足のない獅子

足のない獅子 (講談社X文庫―ホワイトハート)
足のない獅子 (講談社X文庫―ホワイトハート)
  • 発売元: 講談社
  • 発売日: 1998/10

駒崎優 著 岩崎美奈子 イラスト
お勧め度★★★★☆(中世、騎士、相棒、ちょっとした事件ものがお好きな方には特にお勧め)

「……おまえって奴は、悪い男だな、リチャード」
馬の背に揺られながら、リチャードは脇を行く従兄弟に、不機嫌な視線を向けた。
「どういう意味だ」
「あっちこっちで色目を使って、結局みんな自分のものにしてる」

リチャード&ギルシリーズの第一作目。
別のホワイトハートの本を読んでいたら後ろにのっていて、題名が気になったから読んでみることに。

母の命と引き換えにこの世に生まれたリチャード。その二週間後に生まれた妹の子の従兄弟のギルフォード。王宮に仕えていたリチャードの母。リチャードの父親は不明だが、彼は王の庶子ではないかという公然のうわさがあった……。
従騎士のリチャードとギル。二人はちょっとした金稼ぎのために、とある事件を解決しようとするが……?

というようなあらすじです。

これはなかなかおもしろかったです!
中世の騎士の少年二人のバディ物。中世という時代の薄暗さはあまり書かれていませんが、ユダヤ人の金貸しが出てきたり、雰囲気はしっかりあるのが○なところです。
そう言った時代背景を踏まえた事件の依頼、解決などがあって、中世好きの人間としては楽しめました。
その事件の合間にリチャードの出生のこともからまって、なかなかに読ませてくれます。

ただ、最後のほうの展開は個人的にはいまいちだったなあ。視点の切り替えが多くて文章に勢いがなかった気がするのが残念。

キャラクターもいいですね。私はギルよりリチャード派。
そしてトビーとかガイなんていう少年たちも無駄に(イラストが)可愛いのもツボです。
あと、実は出てくる女性キャラもお気に入り。おばあさまとか、娼婦の皆様とか。(こういった少女小説で女の子好きっていうのもあれですが)

こういった設定とレーベルなので、二人がBLぽかったらどうしようと思いましたが、そんなこともありませんでした。確かに仲良しですが、普通の男性でも読める程度です。

面白かったです。一気に読んでしまいました。
気になっている方がいましたら、是非手にとってみてくださいね。損はないと思います。
続きも借りてあるので、読むのが楽しみです。

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闇の城

闇の城 (ハヤカワ文庫 FT 53)
  • 発売元: 早川書房
  • 発売日: 1983/06

原題 The Castle of Dark
タニス・リー 著 こだまともこ 訳
お勧め度★★★★☆(素敵な世界観なので、興味のある方はぜひ。)

「どうぞわたしを殺して、リア。今すぐに。わたし自分で死ぬのはこわいから」
リアは、ひるんだ。そして、阿呆のように大声でわらいだした。
「あんたが、なにかをたのむとき『どうぞ』というなんて、はじめて聞いたよ」リルーンは目を見ひらいたまま、口をぽかんとあけている。「だめだよ」リアは、ことわった。「そういうことをたのめるくらい勇敢になっているなら、なんとしても救ってやらなきゃなるまい」

タニス・リーのジュブナイルなファンタジー小説。家に早川の彼女の著作はほぼそろってるのですが、長らく積読だったので、読んでみることに。

主人公は闇の城で二人の老婆に世話され、そこから出ることなく育ってきたわがままな少女リルーンと、月の光のような美しい髪をもつ竪琴弾きの青年リア。
リルーンは城から出ることを望み、呼びかけの魔法でリアを呼び、リアはその呼び声に導かれるように旅をする……。

話は、リルーンとリアの視点が交互に変わって進んでいきます。

何とも童話的な一冊。私が思い出したのはマクドナルドの「フォトジュン」
普通こういう童話じみた話だと、王子様はお姫様を助けるのに一生懸命ですが、この話のリアは一歩ひいてる感じ。
リルーンはすごくわがままだし(そこがかわいいのですが)お互いのことを好きと思ったことは(とくにリアのほうは)ない。

この、童話的でありながらちょっとずらしたキャラ設定は、リーらしくていいですね。
文章も翻訳も相変わらず詩的で光り、お気に入りです。
お話自体はいささか淡々と進むのですが、後半は一気読みできる面白さ。

最初は夜の側に属していたリルーンが最終的には光へと成長していき、昼の側の人間だったリアが夜の闇を受け入れて、そうしてお互いがお互い自身だと気づいていく……。
好きとか嫌いとかなんていうよりも、お互いがもっと深い存在だと気づく。そんな奥深さのあるところもお気に入りです。

ジュブナイルとしてはなかなかしっかりしたファンタジーなので、見かけたときに読んでみたらいいのではないでしょうか。
私のお気に入りのシーンは、リアが竪琴を作るところ。こういうダークな描写は、さすがだなあと思ってしまいます。


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吟遊詩人ビードルの物語

吟遊詩人ビードルの物語 (日本語版)
吟遊詩人ビードルの物語 (日本語版)
  • 発売元: 静山社
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2008/12/12

原題 The Tales of Beedle the Bard
J.K.ローリング 作 松岡佑子 訳
お勧め度★★★★☆(ハリー・ポッターを知らなくても童話集として読めます)

すなわちそれは、私のような賢者でも、他の者と同じく愚者にすぎぬということをはっきり示しているのである。

ハリー・ポッターの作中作みたいな童話集。
魔法使いの子供たちが小さいころから読み聞かせられている魔法使いたちのための童話と言う体裁をとっています。
さらにそれをハーマイオニーが新訳し、ダンブルドア先生が注釈を入れるという、本当に作中作らしい徹底した体裁で書かれている本です。
収録されている童話は「魔法使いとポンポン跳ぶポット」「豊かな幸運の泉」「毛だらけ心臓の魔法戦士」「バビティ兎ちゃんとペチャクチャ切り株」「三人兄弟の物語」の五編。

一見すると、ちょっとセンスのない題名が並ぶなあ……、という印象だったのですが、本編自体はなかなかおもしろかったです。創作童話って好きなんですよね。
その中でもお気に入りは、「豊かな幸運の泉」と「毛だらけ心臓の魔法戦士」でしょうか。
「毛だらけ心臓の魔法戦士」はバッドエンドなのが、童話らしくてそれもまたよしです。
全体的に、グリム童話っぽい(?)テイストになっています。

童話本編もいいですが、でもそれ以上に面白いのが童話の後についてるダンブルドア先生の解説です。
私はハリー・ポッターはほとんど未読(一巻途中でやめた)のですが、魔法使いの話というのはいつだって興味深いものです。
これはシリーズのファンならもっと楽しめるんだろうなあと思いながら読んでいました。

ただ、個人的には吟遊詩人ビードルって題名が原題でもちゃんとついてるんだから、吟遊詩人好きとしてはもうちょいビードルさんに詩人らしさを求めたかったかなあ。普通の魔法使いと変わらないですよ。

思った以上に楽しめた一冊でした。童話としても完成度が高いと思います。
ただ、ちょっと高いんですよね……。 興味があるのでしたら図書館で借りるのがお勧めです。

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彩雲国物語 黒蝶は檻にとらわれる

彩雲国物語  黒蝶は檻にとらわれる (角川ビーンズ文庫)
彩雲国物語 黒蝶は檻にとらわれる (角川ビーンズ文庫)
  • 発売元: 角川グループパブリッシング
  • 価格: ¥ 540
  • 発売日: 2008/11/29

雪乃紗衣 著 由羅カイリ イラスト
お勧め度★★★★☆(4.5位。物語が動き出しとにかく面白かった!)

「あなたの言うとおり、やれるだけやりましょう。私たちもツケを払うときがきたわ。紅家は変わるときにきているのよ。ここで変われなければ──紅家はおしまいだわ」

彩雲国物語本編14冊目。
表紙の下のほうにいる清雅がお気に入りです。
この巻はなんだかすごく面白かった!
序盤は刑部尚書、中盤は悠舜の謎と疑惑、後半は清雅と邵可様とそれぞれに盛り上がりとひきがあって、分厚いんだけど飽きさせません。
物語も怒涛の展開で、これから最終局面に向けて一直線。本当に面白いです。

それにしても、悠舜は本当に恐ろしい子……! 本当はこんな人だったのねー!
悠舜が敵なのか味方なのか、もう最終巻も出てだいたいのあらすじは知っているのですがそれでもどきどきしてしまう……!

秀麗の最後もなあ……。普通少女小説でヒロインが相手役の男性とくっついたらめでたいのに、なんだかバッドエンドだし……。
でも、迷ってしまうのも、逃げてしまうのも、悩んでしまうのも人間なんですよね。
だから全然、責める気にはならないのですが……。
これは本当、劉輝の態度も確かに問題あるよね。邵可様が最初のほうで秀麗に言った台詞は、まんま劉輝にもあてはまりますね。

いろいろ突っ込みどころはあるんだけど、それをおしても、面白かった、という印象の残る一冊です。
この巻が好きな方はファンの中にも多いようで、なんだか納得してしまいます。

とにかく、物語もいよいよ最終局面! 残りもしっかり見届けていきたいと思います。

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エリアナンの魔女2 魔女メガンの弟子(下)

エリアナンの魔女2 魔女メガンの弟子(下) (エリアナンの魔女 2)
エリアナンの魔女2 魔女メガンの弟子(下) (エリアナンの魔女 2)
  • 発売元: 徳間書店
  • 価格: ¥ 1,785
  • 発売日: 2011/01/26

原題 Dragonclaw
ケイト・フォーサイス 著 井辻朱美 訳 鈴木康士 表紙絵
お勧め度★★★☆☆(3・5位。いまいち物語につかりきれないんですよね……)

「<白の神々>はときに残酷で、ときに親切で、その裏にある理由はほとんどわからない。でもわたしたちは自由だ。空はときどき真っ青に晴れわたって、狩りもうまくいく。ときどきは嵐や雪崩があって、狩りもうまくいかない。それが人生。少なくともだれが味方で、だれが敵かははっきりしている。こことは違う」

エリアナンの魔女二冊目。表紙はイズールトですね。恰好いいですねー。
前回がすごく気になるところで終わったので、一気に読んでしまいました。この本はいろいろな登場人物がいろいろな目的のために行動しているので、視点の切り替えがとても激しいです(その分一章一章は長くて濃厚なのですが)だから例えばイサボーのその後が気になるのになかなかそっちの様子が描かれない…、でもイサボーの様子を読んでるときは他の人の様子も気になる…! と非常に次のページを読ませてしまいます。

でも、世界観は相変わらず厳しいですね。
本当に一つのハイ・ファンタジーとしてよくできたものを感じますが、おかげでちょっと入り込みづらいかも。

でも登場人物の意外な過去や出生の秘密が明らかになったりして、読ませる力はありますね。
私が好きなのはイズールト。なんだかバケーシュとくっつくのかなー?? というようなかすかな心の触れ合いがあり、今後に期待です。厳しいファンタジーなので色恋なんてほとんどないのですよね。まあ、恋をしてる余裕もないんでしょうが。

気になるのは<癒し手>の少年トーマス。
彼の力はすごいけどとても危険な気がする……。これからどうなるんだろう。ジョーグと一緒にいれば安心なのかな??
バケーシュは今後の鍵となっていきそうなキャラクターで、見逃せません。

そしてイサボーは本当にかわいそう。最後でやっと少しの安息を見いだせたかと思ったら、最後の最後でやっぱり気になる展開に…!
作者はイサボーをいじめるのが好きとしか思えない。

読み始めるのに時間はかかるけど、読めば一気に読みだしてしまう……。

そんなスルメな感じのあるシリーズでした。

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鳥は星形の庭におりる

鳥は星形の庭におりる (講談社X文庫―ホワイトハート)
鳥は星形の庭におりる (講談社X文庫―ホワイトハート)
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 630
  • 発売日: 2009/03/05

西東行 著 睦月ムンク イラスト
お勧め度★★★★★(とにかくいろいろツボにハマりました! 面白かったです!)

「だがプルーデンス。あなたを思えば、私は歌いつづけることができる。ひとりこの空の下をさまよいつづけることも怖くない。──それが私の愛だよ」

吟遊詩人が出てくる小説を探していたときに見かけた本。イラストと題名に惹かれ、いろいろな本屋で探しまわったが見つからず、でもどうしても読みたかったからamazonで注文しました。
実際、買ってよかった! というようなそんな本でした! 
少女小説ではあまり見かけない独特の世界観と、糖度は低いけどお互いを想い合うみずみずしい感情……。
イラストも素敵ですし、キャラクターもいい。
頭がよすぎるために周囲から孤立する貴族の娘プルーデンスはすっごく可愛いですし、13歳という同じ年ごろの女の子は共感する子も多いんじゃないかなあと思いました。
名前のない蒼い衣の吟遊詩人は、とにかく不思議で、包容力があって、魅力的です。

個人的にはすごくお勧めの本です。
私自身作者様と同じように、パズルや頭を使う遊びは好きですが、理数系は苦手。でも、なんとなくいいなあとは思います。そんな方には是非読んでほしい一冊です。

文章や小説自体も、最初は少し入っていきづらいですが、きれいな日本語ですし。中盤から後半にかけては一気読みできる面白さでした。

最後で、「いつかまた会おう」と別れた二人。そのふたりが、本当にいつか会えることを願ってしまうような、そんな一冊です。
身分が違いすぎるので結ばれることはないような、とても透明でプラトニックな感情ですが、それがなんともみずみずしくてたまらないのです。
鳥は星形の庭におりる、というタイトルは、日本の作曲家武満徹さんの管弦楽曲。
私はまだ聞いたことがありませんが、いつかこれを聞きながら再読したいなあと思う一冊でした。
タイトルも挿絵も雰囲気を壊していない期待通りの一冊なので、表紙を見て気になった方は手にとって損はない一冊だと思います。

いやー、本当に良い少女小説でした。
お勧めの一冊です。作者様の他の作品もまた読みたいと思います。

ちなみにこちらが題名の元になった楽曲の入ったCD。
興味のある方はどうぞ。



武満徹:鳥は星形の庭に降りる/3つの映画音楽/精霊の庭/ソリチュード・ソノール 他
アーチスト: ボーンマス交響楽団
発売元: Naxos
価格: ¥ 1,093 (13% OFF)
発売日: 2006/06/01



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KAGEROU

KAGEROU
KAGEROU
  • 発売元: ポプラ社
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2010/12/15

齋藤智裕 著
お勧め度★★★☆☆(興味のある人はどうぞ。思った以上に悪くはなかったです)

耳を澄まし、ジッと心臓の音に聞き入るキョウヤの目からひとすじの涙がこぼれた。アカネが不思議そうに首を傾げた。
「先生……どうして泣いてるの?」

いまさら言うまでもない話題の本ですね。こういう本やベストセラーはめったに読まないのですが、母が知り合いから借りてきたのを機に読んでみました。
amazonをはじめいろいろなところでぼろくそに言われているようですが、私はそう言ったレビューは一切読んでいません……。

そんな中読んだ率直な感想は、「思った以上に悪くなかった」です。
正直、文字は大きいし、ページもそんなに厚くありません。
本の体裁でいえばそこらへんの児童書とかヤングアダルトの本と変わらないと思います。

内容も、まさにヤングアダルトっぽい軽さでさくっと読めます。

経済的な理由を苦に思い自殺しようとしていた40歳のヤスオは、まさにその瞬間、一人の男に自殺を止められる。
キョウヤと名乗った男は「自殺するなら、その体を提供しませんか? もちろんタダではありません」
その言葉に、ヤスオはうなずいて……。

という話です。

話の題材はなかなか面白いと思います。
ちょっと設定がファンタジーな突拍子もないところもありますが、まあまあ許せるところだと私は思いました。
ヤスオはちょっと40歳にしては軽すぎるという印象もありますが、実際私の知り合いの40歳もあんな感じだしなー、と思うと何とも……。

正直、あと何冊か書き込んでいけばいいものができるのではないかと思います。
文章に~のように、という文章が多用される印象もありますが、たとえ方がなかなか面白い印象でした。現代ものならではですねー。普段ファンタジーばっかり読むので新鮮でした。

でも正直、買ってまで読みたいかというと微妙かな……。
でも話題性もあるし、そこまで悪い本ではないので、気になる人は手にとって見てもいいのではないかと思いました。

斎藤さんの今後の活動も含めて、私は期待したいと思っています。

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デルトラ・クエスト5 恐怖の山

デルトラ・クエスト〈5〉恐怖の山
デルトラ・クエスト〈5〉恐怖の山
  • 発売元: 岩崎書店
  • 価格: ¥ 840
  • 発売日: 2002/12

原題 Dread Mountain (Deltora Quest)
エミリー・ロッダ 著 岡田好恵 訳
お勧め度★★★★☆(今回もきれいにまとまってて、息をつかせず面白いです。)

だが、リーフは何も言わず、ぼうぜんとしていた。
昨日の、ぼくの夢……。ではあれも、ほんとうのことだと思わなければならないのか……。

デルトラ・クエスト5冊目。今回は恐怖の山にエメラルドを取りに行くお話です。
いやー、相変わらず怪物が気持ち悪いですね! もうなるべく表紙はじっくり眺めないようにしています……。
今回はこの本一冊としてもきれいにまとまっていたし、今後のお話の伏線もあって○でした。
あと、この作者の描く様々な種族は独創的で面白い。今回出てきたキンも可愛くて、素敵でした。

今回はリーフが宝石の力にあまり頼らなかったのも印象的です。今まで結構宝石の力に頼ってたからね!
あと、リーフのお父さんも苦しい……。

そして個人的に気になるのは、ジャスミンがなんかやたらとジョーカーにつっかかってたり、気にかけたりしてるところかなあ。この二人にも何かあったりするのでしょうか。
このジョーカーもなかなか気になる存在です。
原文ではジョーカーではなくドゥーム(悪い運命)というそうで、ジョーカーというよりこちらのほうがあやしさ大爆発で好きなのですが、日本人にはなじみがないのでしょうね。
そのジョーカーは敵なのか味方なのか? そのあたりも気になります。

この物語の中で、二つの民族がリーフたちによって救われました。
今までの人々もあわせると、かなりの数の人々を冒険の中で救っているはず。これらが最後、リーフたちを助けて一緒に戦ってくれるのかなー、なんて思います。ドキドキしますね!

最初は本当に暇つぶしに読んでいた本ですが、とても面白いシリーズです。
謎とかギミックとかがいっぱい出てきて、よくできています。
万人にお勧めできる作品だと思います。やっぱり児童書はいいですね。

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七つの封印2 悪魔のコウノトリ

七つの封印〈2〉悪魔のコウノトリ
七つの封印〈2〉悪魔のコウノトリ
  • 発売元: ポプラ社
  • 価格: ¥ 788
  • 発売日: 2003/04

原題 Die Sieben Siegel Der schwarze Storch
カイ・マイヤー 著 山崎恒裕 訳 山田章博 絵
お勧め度★★★★☆(本当に良質のホラー・ファンタジーです)

真夜中……
それは過去が現在に手をのばしてくる時間だった。
ひんやりとした風が謎の声を運んでくる。
恐怖の時間だ──

七つの封印シリーズ2冊目。
前回から直接的に話が続いて、またハンドバックに空飛ぶ魚を入れた魔女が登場したりするのかなと思ったら、そんなことはありませんでした。
どちらかと言うと一個一個単発で読んでいく話なのでしょうか。

今回はとにかく黒いコウノトリに追われる話です! いやー、怖かった!
コウノトリというのは作者のマイヤーさんの故郷ドイツでは国鳥に指定されている、なじみのある鳥なんだそうです。
コウノトリに対してそんな親しみは日本人の私にはないけれど、それでもとにかく不気味だということが伝わってきて、とにかく怖かったです。
主人公の少年少女は七つの封印に選ばれてはいるけれど、ちょっと性格が変わったくらいで特別な力とかがあるわけではないから、本当に逃げることしかできない……。
これが普通のファンタジーだったら立ち向かっていくところなんでしょうが、逃げるしかないというのが手に汗握りますね。

また、七つの封印の影響でそれぞれ性格が変わった子供たちも気になります。
とくにクリス! リーザに対する態度が確信犯ですよ~。
きっとクリスはそういう方向に性格が変わってしまったんじゃないかと思いますがどうなんだろう……。

恋心や友情、そしてユーモアが極限の恐怖状態の中に織り交ぜられていて、そちらの今後も非常に気になります。
キャラクターにも愛着が持ててきた一作なので、今後の展開が楽しみです。

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風の大陸 第五部 葛藤の都

風の大陸〈第5部〉葛藤の都 (富士見ファンタジア文庫)
  • 発売元: 富士見書房
  • 発売日: 1991/05

竹河聖 著 いのまたむつみ イラスト
お勧め度★★★★☆(アドリエ編も乗ってきて面白くなってきました。)

ラクシは迷っている。
反アドリエの組織の盟主となるか……。
ティーエとボイスと行を共にするか……。
自分は何を望んでいるのか……。

外伝を挟んで風の大陸本編5冊目。アドリエ編も面白くなってきました。
今回一番気になって読んだのは、ティーエとラクシのお互いを思う気持ちの描写ですね。
ラクシが捕らえられたと聞いて不安に涙を流すティーエ。
ティーエと離れるのを心惜しく悩むラクシ……。
もうはたから見ているとほほえましいというか、にやにやしてしまうのですが、先の太陽帝国編の展開を知っているものとしては、なんだよー! と思わなくもありません。

それに、ティーエとラクシも気になるけれど、マンレイドとバリカイ、イルアデルとマレシアーナも気になります。
とくにイルアデルは、なんだかかわいそうだなあと思ってしまいます。これもたくさんの血の上に成り立つ玉座に座るものの宿命なのかも知れませんが……。
こんなイルアデルが、ティーエと心の邂逅を果たした後の展開が気になります。

そしてマレシアーナは、なかなかやっぱり鬱屈とした女性でした。
とくに鳥さんに対する仕打ちがひどすぎる……。

そう考えると、そんな彼女だけを信じ愛してるイルアデルがさらにかわいそうに思えてきます。
それぞれがそれぞれに悩んでいて、まさしく葛藤の都って感じです。

とにかくこのアドリエ編も面白くなて来ていて、これからの展開に目が離せません。
少なくとも、ここまでは本当に面白い作品です。

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