風の大陸 外伝2 レキサントラの女戦士
- 風の大陸〈外伝 2〉レキサントラの女戦士 (富士見ファンタジア文庫)
- 発売元: 富士見書房
- 発売日: 1991/11
竹河聖 著 いのまたむつみ イラスト
お勧め度★★★★☆(なかなか切なくて、いい話です)
「おれは、女を幸福にはできない男だってことに気がついてしまった」
「おまえがマンレイドを置いて行くんなら、おれが盗るぞ。いいのか? そうなっても」
バリカイは、ボイスの目を見詰めた。ボイスも、じっと見返す。
「もしも、あんたがマンレイドを幸福にしてやれるなら……」
「バカヤロウ……」
風の大陸外伝2冊目。一冊目の続きものです。
今回はボイスとマンレイド、スリティスとミュティレイナの二組の恋人たちがメインかなあ、と思っていたら、クルデルとカデルの狼兄弟が前面に押し出されていました。
クルデルとカデルは好きだけど、こんなに活躍しなくていいよー、と思ってしまった。竹河さんは美少年を書くのが好きなんだろうな。章の題名もそのものずばり「美少年」とかあったし。
ボイスとマンレイドはやっぱり恋人になりました。
このお話は傭兵同士の友情とか恋とか戦いとか死といつも隣合わせっていうのとかをよく書けていると思います。そういうところも好き。
でも、スリティスのその後はちょっとかわいそうだったなあ。まさか本編の時間軸とあんな風に重なると思わなかったから、結構安心してたのに……。
ボイスはマンレイド置いていって、スリティスはミュティレイナ置いていって、それで幸福であればいいって言ってしまえるのは男のエゴだよー。なんて女を置いていく男が多いのか。
それにしてもボイスがこの時23歳とは! 本編ではそれじゃあ27歳か!
とてもそうは見えない。30代に見える。
何よりもその記述に一番衝撃を受けてしまいました。
そう言えば表紙のボイスも若いですしね。
いのまたさんのイラストも相変わらず素敵でした。もうちょっといっぱい書いてほしいなんてわがままを思ってしまうくらい…。
次は本編。
本編も気になるところで終わってるので、早く読まなきゃ!
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