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2012-01

ブログ名変更しました。

唐突ですが、ブログ名を変更しました。
いや、「茨文字の秘密」ってブログじゃ、何のブログかわからないよね、とふと思ったもので……。もっとわかりやすいブログタイトルに! を目指しました。

もしリンクしてくださっている方がいらっしゃいましたら、ご変更宜しくお願いします。

「茨文字の秘密」という旧ブログタイトルは、ブログを制作した時借りていたマキリップの、「茨文字の魔法」にちなんだものでした。

今回の新しいブログタイトル「Enchanted by Books マユリの本棚」という名前は、より分かりやすく、しかしその存在をのちに知って感銘を受けた神月摩由璃さんの本のタイトルにちなみました。

ということで、拙いブログではありますが、これからもどうぞ宜しくお願いします。
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和菓子のアン

和菓子のアン
和菓子のアン
  • 発売元: 光文社
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2010/04/20

坂木司 著
お勧め度★★★★★(面白い! 読みやすい! お気に入りの1冊)

ずっとずっと昔から、時間は途切れなく続いている。その時間の別名を、歴史という。だとすると、いつか私だって自動的に歴史の一部となる。本には残らない名もなき人生だと思うけど、食べることでお菓子を次の世代へ残していけたらいい。
名もなきおはぎはきっと、私のような人に支えられて歴史の波を越えてきたのだから。(p187)

私が登録している読書記録サイト、「読書メーター」で評判が良くて、気になっていた作品。それなりに昔の作品なので、図書館で予約して読むことに。意外とすぐに来ました。

分類的にはミステリになるんでしょうか。作者様はミステリ作家としてデビューされましたしね。さらに細かい分類で行くと、日常の謎系の連作中編ミステリです。

高校を卒業した後、進路が決まっていない女の子、梅本杏子は、食べることが大好きなちょっとぽっちゃりした女の子。そんな時に、デパートの地下にある和菓子屋さんのアルバイト募集の広告を見つけ……。
和菓子の知識はないけれど、一癖も二癖もある個性豊かな店員たちと一緒に和菓子を売り始めた杏子。
たまに、ちょっと事情のありそうなお客さんもやってきて……??

というようなお話です。

作者様もあとがきでおっしゃっていましたが、和菓子の世界そのものが、まさしく一つのミステリー! 奥が深いことったらないです。今まで和菓子が地味だなあと思っていた人がいたら、その認識が覆ること間違いなし! の1冊です。
そうしてさらに間違いなしなのは、きっと読み終わった後に、和菓子を買いにデパ地下に行きたくなること間違いなし! な一冊でもあるということです。かく言う私も、読んだ後に割とすぐ感想を書いてますが、うずうずしています。

でも、本当に面白くて、素敵な小説です。
まず、舞台がデパ地下の和菓子屋さんというのが、それなりに身近な題材で、その裏側を覗いているような気持ちになります。デパ地下って、あの雰囲気大好きです。

そこで働いている店員さんも、本当に個性的。最初はちょっと剣悪な雰囲気というか、怖い人ばかりなのかな、とか思っていたら、なかなかどうして素敵な人たちばかりです。こんな職場で働きたい。とくに立花さんが面白い。アンちゃんと今後何かあったりするんだろうか。

主役のアンちゃんも、(少なくとも私は)不思議と共感のできるような、そんな女の子で親しみが持てます。というか、アンちゃんの語りでつづられる文章が楽しい。思わず笑ってしまうことも多々ありました。

続編とか、映像化とか、あっても良いなあと思った作品です。
それだけ、誰が読んでも楽しい作品だと思うので、少しでも興味のある方は、是非読んでみて下さいね。

あ、本当に、続編でないかなあ。お気に入りです。

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星月夜の夢がたり

星月夜の夢がたり
星月夜の夢がたり
  • 発売元: 文藝春秋
  • 発売日: 2004/05

光原百合 著 鯰江光二 絵
お勧め度★★★★☆(4・5くらい。とにかく優しくて少し切ない物語たちです)

僕も彼女も祈っている。
どうかこの世のすべての寄る辺ない魂が、遥か彼方、星の生まれるところへの道を見いだせますように。(158p)


光原百合さんの、童話のような短編集。大人のための絵本って感じでしょうか。
どの話も数ページのうちに終わる短い話ばかりなので、とても読みやすかったです。
光原さんの「銀の犬」がとてもよかったので、表紙の雰囲気が似ていたこの本も期待して手に取ったのですが、これがすごくよかったです!

32編の短編たちは、現代ものだったり、時代物だったり、ギリシャ神話の世界だったり、どことはわからない世界で語られる物語だったり……。
しかし場所や時代を超えて、どの話もちょっと不思議でちょっと切なく、でも不思議とふわりとしたあたたかい気持ちになれるお話です。ほんの数枚の物語の中に、光原さんのエッセンスのようなものが存分に詰まっている、素敵な短編集です。

絵も素敵。この色彩に満ちたあたたかい挿絵たちが、この物語たちをいっそう素敵にしていると思います。
私は、光原さんの書いた恋物語に弱いのだなあと、実感してしまいました。もう、ちょっと切ない恋物語を書かせたら、舞台は東西問わず、本当に素敵な物語を描く作家さんです。

他の作品も読んでみたくなりました。
私が読んでるのは単行本だけど、光原さんの作品は文庫でそろえて、本棚に入れておきたくなるような、そんな素敵な作品たちです。

とっても素敵なお話ばかりなのですが、お話が一つ一つとても短いので、オリジナリティを感じるのに時間がかかってしまいました。スルメ本のような気がする。
それでも、お勧めの一冊です。
とにかくきれいです。

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羽州ものがたり

羽州ものがたり (カドカワ銀のさじシリーズ)
羽州ものがたり (カドカワ銀のさじシリーズ)
  • 発売元: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2011/01/29

菅野雪虫 著 遠野志帆 表紙絵
お勧め度★★★★☆(なかなか好き。読みやすくて読後感も良いです)

「俺には春風さまみたいな親もない。ムメのように考えるのも苦手だ。誰かに、正しいことを教えて欲しかったんだ。どうすればいいか、言って欲しかったんだ!」
そう言うと、カラスは崩れるように草むらにうずくまり、声をあげて泣き出した。(p286)

初作家さんです。そうして私にしては珍しく歴史物というか時代小説です。表紙の美しさにやられてしまいました。遠野さんの絵、好きだなあ。
舞台は平安時代の元慶年代。羽州(出羽国。今の秋田~山形県のあたり)の村長の娘、ムメが都からやってきた貴族の息子、春名丸と出会うことから始まります。
実際に史実に残る元慶の乱を、民衆たちの視点から書いた物語です。

といってもこの本を読むまで、お恥ずかしながら、元慶の乱も知らなかったし、羽州がどこかもあやふやにしか分からなかったりしたのですが。でもだからこそ楽しかったというか、読後に興味を持てた一冊でした。登場人物の何人かは実際に史実に名を残す人なので、読後にそれについて調べたりして楽しむのも、なかなか味わえない楽しみでした。

お話としては、まあ可もなく不可もなくという感じですが、読みやすい文章と全体に漂う雰囲気、そうして読後感がいいので、楽しく読むことができる1冊です。
まあ、歴史上の事件を扱うには、ちょっと分量不足で、もっと書きこんでほしかったかなあ、とは思いますが。逆にその読みやすさがいいのかも知れません。

ムメ、カラス、春名丸という3人の登場人物(少女1人に男性2人)の間で育まれる友情が、見ていて気持ちいいです。恋愛に発展する前の、あるとしたらこの物語のあと恋愛に発展するような、そんな一番みずみずしい時間を切り取っています。
最初は春名丸がヒーロー役なのかと思ったらそれはカラスで、カラスがあんなことになってしまうのでドキドキした1冊でした。裏表紙のカラスが恰好いいです。春名丸は、元服したあとがなかなか格好良かった!
いろいろとドキドキしたのですが、最後にもう一声! というかもう一波乱欲しかったような気もします。ドキドキしたのにそのドキドキが昇華されない感じでした……。

そして何より、春風さままいいなあ。もうこの話は春風さまが主役じゃないかとか思ってしまうくらい存在感が輝いている。春風さまがムメやカラスを呼ぶ時の、「羽州の私の娘(息子)」という言い方には、ムメたちと同じく胸がいっぱいになりました。

それでもやっぱり、1冊完結なのがちょっともったいないかなあ。同じ作者様で、シリーズものがあるらしいので、そちらも読んでみたいです。

ヤング・アダルトの方が、平安時代あたりの歴史に興味を持つのにはお勧めの1冊だと思います。と言いつつ私もこの話、好きです。

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夢の書(下)

夢の書(下)
夢の書(下)
  • 発売元: 講談社
  • 発売日: 2007/06/01

原題 The Book of Dreams
O.R.メリング 著 井辻朱美 訳 こみねゆら 表紙絵
お勧め度★★★★☆(いろいろ思うところはあるけど楽しめました)

「あたしのためにそれをしてくださるんですか?」ダーナの目に、じわりと涙がわいた。知らない相手の親切が身にしみた。「でも、あたしはあなたの一族ではありません」
老女は間髪入れずに、明快に答えた。
「われらはみな、一つの家族じゃ」(p50)

メリングのケルトファンタジー第6弾の下巻。これが本当にシリーズ最終巻ですね。
ボリューム満点で、読むのに時間がかかりましたが、一つの大きなシリーズを読んだ、充実した満足感と感慨があります。
ケルト・ファンタジーといっても、この巻では様々な土地に土着した妖精たちや、神々が出てきます。イヌイットもそうですが、北米のビッグフットとか、はては中国のドラゴンから、ついにはブッダの格言まで作中に顔をのぞかせたり。それがカナダのいいところだと言っていましたが、やっぱりカナダに舞台が変わったからでしょうか。

最初はこの民族なんでもありのちゃんぽん具合に困惑し、正直辟易もしていましたが、この1点こそが作者の伝えたかったことの一つなんだなあと思うにつれ、この混沌具合が癖になってきて読むことができました。

この巻は何と言っても「ジャン……!」って感じの巻でした。ジャン恰好いいですね。表紙が胸にしみます。
他の登場人物たちもそれぞれ幸せで、収まるところに収まって、大団円って感じでしたし。
正直、読んでいていろいろ思うところはありました。でも、最後は読んでいてよかったと思えるようなハッピーエンドでよかったです。その最後も、風呂敷を広げた割にはあっさりしていえうなあとは思いましたけれど。

作中でも、「終わりよければすべてよし」といったような言葉が出てきます。
これこそがまさに、この物語を象徴しているようにも思います。
いろいろ言いたいことはあるけど、読んでよかった、このシリーズに出会えてよかったと思えるような、自分の中では大切なシリーズが、一つ増えたことは確かだと思います。
1冊読むごとに、大好きな本が1冊増えていくような、そんな1冊でした。
このシリーズはお勧めです。

余談。この本(上巻)の最初に、マイケル・スコットに対する謝辞が載っていました。スコットといえば、やっぱりこの物語と似たような作風で書くファンタジー作家ですね。意外なところで作家同士のつながりが見えて、そういうところもなかなかおもしろかったです。

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夢の書(上)

夢の書(上)
夢の書(上)
  • 発売元: 講談社
  • 発売日: 2007/06/01

原題 The Book of Dreams
O.R.メリング 著 井辻朱美 訳 こみねゆら 表紙絵
お勧め度★★★☆☆(3・5位。悪くないけど、ちょっとぐだぐだ?)
 
「何を読んでいるんだ?」オオカミは声に出してきいた。
「夢の書さ」
声は、はるかかなたからきこえてくるようだ。
「だれの夢だい?」
「ああ、それが問題だ」(p13)


O.R.メリングの「妖精国」シリーズの最終章。今回は前作「光をはこぶ娘」で活躍したダーナを中心に、「妖精王の月」、「夏の王」で活躍したグウェンとローレル、そうしてその他の人々が、妖精国最大の危機に立ち向かうためカナダを舞台に冒険します。この3冊の、オールスターによる最終章といった趣です。

これで終わるのがさみしいなあと思い、手をつけるのをためらっていたら、本を開いてみてびっくり。今までと違い、上下二段組みでびっちりと文字が埋まっていて、すごいボリュームです。2段組みのノベルスとかには慣れていますが、個人的にはこれがなかなか読みにくかったです。分厚くなっても良いから、やっぱり1段で読みたかった。まあ、少しでも安く提供したいとか、いろいろ理由はあるのでしょうから、なんとも言えませんが。

内容は、前作の「夏の王」から2年後のカナダが舞台。カナダに移住したダーナと父ゲイブリエルと継母のアラダーナですが、ダーナはカナダになじめずに、妖精国に引きこもりがちになっています。
中学校にあがり、同級生で年上の、フランスなまりのある不思議な雰囲気の少年ジャンと出会い……。
一方、妖精国は<敵>の襲撃を受け、いままでにない危機を迎えていた! この危機を救う最大のキーはダーナ。グウェンとローレルは、ダーナを守り手を貸そうと助力を申し出るが……。

といったようなお話です。

いやー、いままで以上に<敵>が登場人物を襲うので、すごくスリリングでした。新しい登場人物でダーナと恋仲になるジャンも格好いい。ジャンはフランス語をしゃべるのですが、セリフもところどころフランス語で、そのフランス語をきいているのが心地よいというダーナの気持ちがよくわかる気分になります。そのジャンに隠された秘密というのもなかなかいい。
ジャンの親友のロイもよかった。メリングの書く男性陣はまさに女の子の理想って感じの男の子ばかりなので、後編ではもっとこの二人が活躍してくれると嬉しいですね。

ただ、いままでの3作のほぼオールスターものなのですが、「妖精王の月」に登場する<7者>はグウェン以外ほとんど活躍しないのが非常に残念。とくにフィンヴァラとフィンダファーは好きなのですが、ツアー中ですか……。後編は活躍してくれるといいな。
また、分量が倍ぐらいに増えたためか、冗長というか、物語全体がちょっとだらだらしている印象を受けたのも残念でした。

ただ、最初は妖精国に引きこもりがちだったダーナが、徐々に自信を取り戻していく様子や、ジャンとの触れ合いは相変わらずよかったです。メリングは本当に乙女心をくすぐる作家さんだと思います。
あと半分、というかあと1冊で本当に終わってしまうのだと思うとさみしい気持ちでいっぱいです。
この物語がどこにいきつくのか、見届けたいと思います。

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エレンディラ

エレンディラ (ちくま文庫)
エレンディラ (ちくま文庫)
  • 発売元: 筑摩書房
  • 価格: ¥ 567
  • 発売日: 1988/12


原題 La increíble y triste historia de la cándida Eréndira y de su abuela desalmada
G.ガルシア=マルケス 著 鼓直 木村榮一 訳
お勧め度★★★★☆(好みは分かれると思いますが一読の価値はありだと思います)

あの男の目に光が当たらないよう顔に布をかけてやったが、そのとたんに、あの水死人が自分の夫と同様、一度死ねば二度と蘇ってこない、はかない生命の、寄るべない人間のように思えて胸が張り裂けそうになった。(p61)


「百年の孤独」で有名なコロンビアの作家、ガブリエル・ガルシア=マルケスの短編集。大人のために書かれた、残酷な創作童話らしいです。友人に勧められて手にとってみました(ありがとう!)

内容は、「大きな翼のある、ひどく年取った男」、「失われた時の海」、「この世で一番美しい水死人」、「愛の彼方の変わることなき死」、「幽霊船の最後の航海」、「奇跡の行商人、善人のブラカマン」、「無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語」の7編を収録。
収録作品の題名からしてすごくシュールなので、これはいわゆる奇書の一種だろうかと身構えていたのですが、読んでみると想像以上になかなかすんなりと読むことができました。ただ、ラテンアメリカ文学は初めて触れるし、内容も独特なので、読んだものすべてを理解できたとは到底言えませんでしたが……。一回読んで理解できたの、半分くらいかなあ……。

そんな中でも個人的には、最初の三編と最後の「エレンディラ」が好きです。エレンディラはかわいそうだけど、透明感のある感じが可愛いです。
無情さと厳しさの中に、幻想的で、どこか悲しくて、それでいて甘美な物さえ感じてしまう筆致が、読んでいて不思議な心地にさせられます。この雰囲気を味わうためにも、一度は読んでみていいのではないかなあと思わせる1冊です。

まあそれでも好みの別れる作品で、合わなかったからと言って忘れられるような作品でもないので、なかなかに人を選ぶ作品だとは思いますが。私は好きな作品です。不思議と、嗅覚に訴えてくる作品でした。薔薇の香りとか、オレンジの香りとか。こういう作品は少ないので、そう言った面からも楽しめた1冊です。
ガルシア=マルケスの入門書としても悪くはないかも?
興味のある方は手にとって見て下さいね。

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トワイライト3 闇の吸血鬼一族

トワイライト〈3〉 闇の吸血鬼一族
トワイライト〈3〉 闇の吸血鬼一族
  • 発売元: ヴィレッジブックス
  • 価格: ¥ 1,000
  • 発売日: 2005/09/20

原題 Twilight
ステファニー・メイヤー 著 小原亜美 訳 ゴツボ×リュウジ 絵
お勧め度★★★★☆(急展開の第一部完結編です!)

「夢を見るのは女の子の特権だもの」
エドワードは眉をひそめた。「それが君の夢なのか。“ケダモノ”になることが」
「そうじゃない」エドワードの言葉の選び方に顔をしかめていった。ケダモノなんて。「あたしの夢は“あなたと永遠に一緒にいる”ことよ」(
p253)

トワイライトの第三巻。第一部の完結編です。
今回は、エドワードたち以外の吸血鬼一族が出てきたり、そいつらにベラが狙われたり、急展開の1冊になっています。カレン家に招待されて、いままで以上にエドワード以外のカレン家の人々とも関わり合ったりと、とにかく展開が早くてすぐ読める1冊でした。

今回もベラとエドワードのらぶらぶっぷりが健在。うーん、この甘さは、全米のティーンが熱狂したのもわかります。
とはいえこの巻では二人のそう言ったところもだいぶ落ち着き、お互いを信じあう深みみたいなのも出てきて、特に鼻につくほどでもありませんでしたが。ベラの行動力がすごすぎて、ちょっと意外でした。愛のなせる業なのかしら? 全然普通の女の子ではないような気がする……。

元来こう言った二人の間に障害があり結ばれないかもしれないっていうラブストーリーは周囲の反対が大きかったりするんだけど、周囲の反対はそれほどなく、むしろ周囲は歓迎しているっていうのもなかなかあたらしい点かなあ。むしろ当事者同士が、惹かれあいながらもためらっている、っていうのが、この二人のもどかしいところです。
そして、カレン家の人々のなんて良い人なことか。カーライルはもちろんだけど、とくにアリス。ほんとうにいい子だ。ジャスパーも、控えめだけど良い人ですね。というか挿絵のジャスパーがイケメンすぎてくらくらした。エドワードより好みかも!

エドワードと一緒にいる為に自分もヴァンパイアになりたいベラと、それを許さないエドワード。アリスが視たベラの未来に関する予知……。
これからの展開にもひと波乱以上ありそうで、ドキドキします。
あと、ジェイコブがちょっとかわいそうすぎる感じがするので、是非彼にも報われてほしいですね。

エピローグもなかなかきれいに終わってるし、楽しめた1冊でした。次も楽しみです。

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トワイライト2 血は哀しみの味

トワイライト〈2〉 血は哀しみの味
トワイライト〈2〉 血は哀しみの味
  • 発売元: ヴィレッジブックス
  • 価格: ¥ 1,000
  • 発売日: 2005/08/20

原題 Twilight
ステファニー・メイヤー 著 小原亜美 訳 ゴツボ×リュウジ 絵
お勧め度★★★★☆(糖度の半端なさにくらくらする)

「黄昏(トワイライト)だよ」エドワードは雲で薄暗くなった西の地平線を見ながらつぶやいた。(中略)
「ぼくたちにとって、一日のうちでいちばんほっとできる時間だ」言葉にならない疑問があたしの瞳に浮かび、それを読みとってエドワードは答えてくれた。「いちばんリラックスできる。でも、ある意味ではいちばんせつない。また一日が終わる。夜がもどってくる。闇の世界はあまりに退屈なんだ。そう思わないか」(p90)

トワイライトの2冊目。一巻を分冊したものの真中にあたります。
一巻では距離感があり、ベラを避けていたエドワード。その理由や、エドワードが持つ謎が明らかにされます。

もう、何というか、一巻が嘘みたいな二人のらぶらぶッぷりにびっくりしてしまいました。なんだこれは! もう本当、誰にも止められないって感じです。
お互いに止められないんだけど、まだまだ距離感があるっていう二人の関係がこの巻の見どころかな。
それでも、二人の甘い雰囲気に、読んでるこちらまでくらくらしてしまいました。

そのほかにも、エドワードやその家族たちが背負う人生もなかなか切なかったです。特にカーライル。カーライルさん本当に良い人ですね。でも私はジャスパーが気になっていたりします。
個人的には、エドワードとベラのキスシーンはこの巻の白眉だったなあ。お互いこんなに好きになった人は初めて(つまり初恋)だから甘さのなかにぎこちなさとみずみずしさがあるところが読んでいてよかったです。

次の巻以降、エドワードとベラが大変なことになるらしいので楽しみです。一気に読めたらいいな。

面白いんだけど、気になったのはエドワードが美しい美しいと連呼されていても、あまりそう感じられなかったところが残念でもあるかな。挿絵も少ないように感じてしまったので、エドワードのイケメンっぷりというかが堪能できなかったのがちょっと残念。
ジェイコブもあまり出てこなかったし。ジェイコブ好きなんですよね。今後に期待します。

たしかにこの二人は、ちょっと面倒くさいところもあるんだけど、二人を取り巻く人々も含めて、彼らの今後を見届けられたらと思うような、そんな1冊でした。

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銀の犬

銀の犬
銀の犬
  • 発売元: 角川春樹事務所
  • 発売日: 2006/06

光原百合 著 吉田愛里 表紙絵
お勧め度★★★★★(切なくもあたたかく、美しい物語たちです。お気に入り)
 
それはおかしかったわ。だって、思い当たったんですもの。兄さまとフィンが一緒のときはわたしのことばかり話していた。兄さまとわたしが一緒のときは、フィンのことばかり話していた。そして、わたしとフィンが一緒のときは、兄さまのことばかり話しているって──。(p338)

光原百合さんによる、ケルト神話風のファンタジー。
声を失った祓いの楽人(バルド)オシアンと、その彼を補うように3倍はしゃべる相棒の少年ブランの物語です。
祓いの楽人とは、この世の理から外れたり、強い気持ちを残して亡くなり、あるべきところに行くことのできないこの世ならざる霊や妖精たちを音楽によって浄化し、あるべきところへ導くことを使命としたものたちのことです。
オシアンとブランが、自らの使命を全うとするために各地を放浪する、美しくも切なく、そうしてあたたかい連作長編です。

この本には、「声なき楽人(バルド)」、「恋を歌うもの」、「水底の街」、「銀の犬」、「三つの星」の五編を収録しています。

とにかく全編を覆う美しく優しい筆致がたまらなく大好きな作品です。文章は読みやすいのですが、これは翻訳小説だろうかと錯覚してしまうような、そんな雰囲気のある1冊です。

キャラクターも素敵です。私は特にブランと、途中から出てくる獣使いの呪い師ヒューが好き。オシアンはしゃべることができないのですが、確かな存在感を放っています。この3人がそれぞれ持っているバランスが、ともすればとても悲痛な物になってしまう物語の中に明るさを与えています。
どのお話も素敵なのですが、私が好きなのは、「恋を歌うもの」、「銀の犬」、「三つの星」かなあ。どのお話も、自身の気持ちを言葉にして伝える事の大切さのようなものが、しんみりと伝わってきます。
誰よりも大事に想う人がいながらも、ささやかな気持ちのすれ違いや不安などから、取り返しのつかない悲劇を招いてしまう人々が、とても悲しいですが、本当に一つの民話や伝説を読んでいるかのようでした。

ケルト神話に材を得ていますが、思った以上にマイルドな感じになっていたかも。それでも、雰囲気はたっぷりです。そして、神話にあまり詳しくなくても、楽しめると思います。また、あとがきでおっしゃられていたとおり、「指輪物語」の影響も感じられます。

シリーズものを想定して書かれていた作品のようですが、現在続刊が出ていないようで残念です。オシアンが声を失った理由、ブランが「ぼくの命はオシアンのものだから」と言いながらオシアンと行動を共にする理由やきっかけなど、主役二人に関する謎がまだまだ満ちていますし、なによりオシアンとブランとヒューの旅路を、まだまだ見てみたいと思わせる1冊です。
続編が刊行されるといいなあ。

興味のある方は是非手にとって見て下さい。大変お勧めの1冊です。

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