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2014-03

お面屋たまよし(石川宏千花)

お面屋たまよし (YA!ENTERTAINMENT)
お面屋たまよし (YA!ENTERTAINMENT)
  • 発売元: 講談社
  • 発売日: 2012/10/19



(2014年読書感想21冊目)


石川宏千花 著 平沢下戸 絵
おすすめ度★★★☆☆(3・5くらい。面白いんだけど、伸びしろに期待!)


「……昔、まだ面作師をしていたころに、ふと思ったことがある。なんたって妖面なんてものをこの世に生み出す必要があるんだろうってな……おめえたちは、なんでだと思う?」
(中略)
「それを知るために、面作師の見習いたちは妖面を売って歩くんじゃないのか?」(p77)



「ユリエルとグレン」などの著作を発表した石川宏千花さんの、YA向け作品。こちらは舞台は和風で、ファンタジー物となっています。
「ユリエルとグレン」がすごく好きで、こちらも評価がよかったので期待して読んでみました。
面白くて考えさせられるところもある、まさしくYA向けの本なのですが、個人的にはこれからの伸びしろに期待なシリーズといったところ。
この作家さん、すごく面白い話を描かれるし、力のある作家さんだと思います。でもこの「たまよし」はなんかもう一歩、味がほしいかなという印象です。
甘楽と太楽という二人の少年見習い面作師がメインキャラなのですが、この2人の書き分けがあまりなってない印象で、読んでて主役としての存在感に薄かったです。
でも、他のキャラクターたちはとってもキュート! 特に天狗たちがとっても個性的で表情豊かで、きゅんきゅんしながら読んでいました。私は最初に出てきた迅雷と、穏さまがとっても好きです。親馬鹿可愛いです。

お話も、ほんのりダークな感じで、面をつけた人々がうまくいく場合も行かない場合もあって、このダークなところがなかなか好みでした。
続編もあるらしく、読んでみたいなと思わせるシリーズです。
ただ、本当に面白いい話とは思うのですが、なんだか物足りないんですよね。本当、次作に期待な一作です。
読みやすくて若い子にも受けそうなので、もっと作家さんもシリーズも著名になってくれるといいな。
続きも読みます!

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怪物はささやく(パトリック・ネス)

怪物はささやく
怪物はささやく
  • 発売元: あすなろ書房
  • 発売日: 2011/11/07




(2014年読書感想20冊目)

原題  A Monster Calls
パトリック・ネス 著 シヴォーン・ダウド 原案 池田真紀子 訳 ジム・ケイ 挿絵
おすすめ度★★★★☆(4・5くらい! とにかく考えさせられる作品。)


物語はこの世の何より凶暴な生き物だ。怪物の声がとどろく。物語は追いかけ、噛みつき、狩りをする。(p45)


混沌の叫びシリーズを読んでから個人的に気になっていたパトリック・ネスが、シヴォーン・ダウドの原案を引き継ぎ描いた物語。
2年くらい前の読書感想文の課題図書にもなっていたらしく、読んだ人も多いのか、この本を読んでいる最中に映画化決定のニュースを目にしました。私がこの本を手に取ったのは、ジム・ケイのダークで幻想的な挿絵に惹かれてでした。

ジャンルでいうと現代で起きるYAダーク・ファンタジー小説といったところでしょうか。
しかし、深いテーマ性が感じられ、重々しさはあるものの、一気に読むことができます。
私は、病気をテーマにした本ってちょっと苦手で、あまり読まないのですが、この本はよかった! 涙腺が緩み、様々なことを考えさせられました。
主人公コナーが病気の母に抱く感情はきれいごとだけではない生々しさを感じさせ、心情描写がとにかく秀逸な印象を受けました。
物語中にかたられる4つの話はどれも含蓄深く、人間がいかに複雑な生き物であるかを思い出させてくれます。

コナーがいだく感情はきっと、だれもが一度は感じたことのある感情のはず。きっとコナーの気持ちがわかるという人も沢山いるだろうなと思います。

すごく良い、貪るように読んだ話ではあるのですが、映画がもし日本で公開されても、見るかどうかは微妙かな……。すごく重いテーマのお話なので……。
でも、大人にもティーンにも広く読んでほしい、そんな一冊です。
何よりジム・ケイの挿絵が魅力的にすぎます。
混沌の叫びシリーズを読むのが途中で止まってるので、また読みたいと思いました。パトリック・ネスは本当に素晴らしい作家だと感じます。
とにかく余韻のある物語で、読んでからしばらく、今もその余韻に浸っています。

妖精国の恋人 黒ウサギの王子様とお茶会を(山本瑤)




(2014年読書感想19冊目)

山本瑤 著 起家一子 イラスト
おすすめ度★★★★☆(なにはともあれ続編希望です!)


「……なぜ呼びもどすことができたのだ?」
囁くような声に、振り向いて答える。
「彼女は僕のもので、彼女が帰る場所は、僕がいる場所だからだ」(p202)



続きを楽しみにしていた山本瑤さんの少女小説、『妖精国の恋人』の待ってましたの後編、黒ウサギの王子様とお茶会を、の感想です。
本当に続きを楽しみにしていました! 思う所はたくさんあるけど、とにかく面白かった! そうして続きが読みたい! とにかくその一言に尽きる一冊でした。

後編は二人が二人の意地をかけて距離を置くのが主だったので、糖度が低めだったのが残念でしたが、エリスもケイトリンもお互いの事を大事だと自覚していく様がよかったです。
ページ数の関係で最後のほうの展開が駆け足だったのも気になりました。
本当、シリーズ化して、いろいろな事柄や登場人物たちを深く書いていってくれないだろうかって思います。結局出てこなかったエリスの祖母や兄王子も気になりますしね。

そうして、今回何気に一番好感度が高かったクローディアス君! まさか妖精王の○○だったとは! そんな妖精王との挿絵が眼福でした。やっぱりこの登場人物たちで、もっともっと物語が読みたいなって思います。

とにかくこのお話は、妖精物語とファンタジーとのバランスやさじ加減がとっても私好みで、楽しく読むことができました。
リャナンシーとして目覚めたケイトリンが、エリスとすれ違い、それでも激しく求め合うとか、そういうお話が読みたいな。妖精になったケイトリンは、とっても美人だと思います。
本当、続編を待っています! 妖精ともふもふ成分多めのお話がまた読みたいです。

イラストの方も大好きな方なので、イラストがちょっと少なめだったことと、上下巻併せて誤字がちょっと多かったのが気になりましたが、それでもお気に入りのシリーズであることには変わりません。
本当、続きが読みたいの一言に尽きるシリーズです。

すぐに読めるので、気になってる方はぜひ読んでみてくださいね。山本瑤さんの入門編としても悪くないと思います。

銀竜の騎士団いかさま師と暗黒の迷宮(デイル・ドノヴァン&リンダ・ジョンズ)




(2014年読書感想18冊目)

原題 Knights of The Silver Dragon3 Sign of Shapesifter
デイル・ドノヴァン リンダ・ジョンズ著 安田均 監訳 柘植めぐみ 訳 池田宗隆 画
おすすめ度★★★☆☆(3・5くらい。面白かったけどあっさりな感じ?)


「時間をかけて、見えないところにあるものを見ようとすれば、その人についておどろくべきことがわかるはずだ。そうだろう、ドリスコル?」(p285)

大好きなRPG、D&Dの、これまた大好きな世界観、グレイホークの呪われた町、カーストンを舞台に、若き銀竜の騎士団が街に立ち込める暗雲を払いのけようと頑張るシリーズ第3弾。
今回は、見たものに自在に姿を変える、シェイプシフターに関する冒険です。

やっぱりこの小説シリーズは大好き! ですが、三冊目にしてどれも似たような物語展開になってるような気がするのが気になります。
街の中を冒険するだけではなく、広いグレイホーク世界を冒険してほしい! なんて思ってしまいます。
そもそも、この小説の世界観がグレイホークである意味がちょっと薄いような……。D&Dらしさはとてもよく出ているので、スパイスという意味ではすごくいいのですが、カーストンがグレイホークのどのあたりの地域なのかもわからないのがもどかしいです……。

ちょっと残念なところに感想が行ってしまいましたが、この小説は本当に面白い!
ファンタジー小説としても、冒険小説としても、ほんの少しのミステリ小説としても読める、一粒で何度もおいしい物語になってると思います。

私はやっぱりケラックが一番好きだけど、ドリスコルとモイラも本当に良いキャラクターです。
モイラとドリスコルが仲直りするシーンが、今回の一番印象に残ったシーンでした。

児童書として、本当にいい本だと思います。本文は親切で読みやすい設計だし、装画も美しいです。
特にこの巻の裏表紙に書かれているエルフの図書館司書さんの横顔は本当に美しいです。
物語も、これからまだまだ三人の活躍を楽しみにしたいところなのに、やっぱり翻訳が止まっているのが悲しすぎます。
自分で英語の本の続きを買って読んでもいいのですが、原書も入手困難な感じになっていて、本当に悲しいです。
いつまででも続きを待っていますから、翻訳でないかなあ。

しかしケラックはいい子なレイストリンみたいな感じだなー、って読んでるとすごく思います。
ドリスコルは大きくなったうざくないタッスルホッフ、モイラはしっかり者のティカという感じでしょうか。
本当、RPG小説って面白いなあと思います。
他にも色々なRPGの小説を読んでいきたいと、この本を読んで思いました。
返す返すも、翻訳が止まっているのが本当ん位惜しい作品です。

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