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2014-04

白冥の獄1(上) 王立学院の出会い(ジン・ヘイル)

白冥の獄1上 - 王立学院の出会い (C・NOVELSファンタジア)
白冥の獄1上 - 王立学院の出会い (C・NOVELSファンタジア)
  • 発売元: 中央公論新社
  • 発売日: 2013/05/24




(2014年読書感想25冊目)


原題 Lord of the White hell Book One
ジン・ヘイル 著 原島文世 訳 笹原亜美 表紙絵
おすすめ度★★★★☆(正直BLなファンタジー小説なんだけど、私は好き!)


「わたしから隠れる必要はない。襲ったりするものか」
「わかってます」キラームは枕に顔を押しつけた。
「でも、こっちが襲わないとはかぎらないでしょう?」(p140)



「夜に彷徨うもの」を読んだ流れで、訳者つながりで気になって、図書館で借りて読んでみた本です。
成績優秀なことから、異民族でありながら初めて、カデレオン人の王立学院(男子校)で学ぶことが許されたハルディーム族の少年キラーム。
しかし同室となった監督性の先輩は、呪われていると噂の美貌の公爵ハビエルだった。
惹かれあいながらも反発する2人。キラームは、ハビエルの呪いの実態を知るにつれて……??
という話。

あらすじ見たら絶対そうだと思ったけど、やっぱりこの本もBLでした。本当にCノヴェルスの翻訳物はこの手のネタが多いです。
でも、この小説で語られる少年愛は、なかなか興味深いです。異民族同士であるがための価値観の違いや葛藤などが丁寧に描かれていて、日本のBL小説にはなかなか見ない観点で、面白いなと思いました。
それでも王道な感じのBL小説で、なかなか美味しいです。正直設定勝ちな感じ。このすごく王道な感じがいいです。
でも個人的には、もっと丁寧に、2人が惹かれあう様子を描いてほしかったです。
三人称の小説ですがキラーム視点が多いので、ハビエルがいきなり、「(ハビエルにしか読めない)本を読ませる代わりに、キスさせろ」とか言ったときには、一寸「えっ?」 て思いました。つまりこの本には少年同士のキスシーンがあるので、苦手な方は注意したほうがいいかもしれないです。

それでも、小説としてなかなか面白いです。
男子校と明記はされていなかった気がしますが、おそらく男子校のお話で、この年頃の少年たちの、なんとも活き活きとしたキラキラした感じが伝わってきて、ギムナジウム物がお好きな方は好きだと思います。
この先どんな展開が待っているかさっぱりですが、この一冊に限れば舞台はほぼ学院なので、学院ものとしても楽しめますね。

個人的にはキラームよりハビエルとかフェデレスが好きです。イラストが魅力的なので、脳内で視覚化できながら読めました。
萌えた者勝ちな感じの小説ですが、ファンタジー小説としてもしっかりしているし、色々な層にお勧めできるかも。
私はすごく好きな小説なので、早く続きも読みたいです。少年物とかが好きな人にお勧めです。


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夜に彷徨うもの(下)(ロブ・サーマン)

夜に彷徨うもの〈下〉 (C・NOVELSファンタジア)
夜に彷徨うもの〈下〉 (C・NOVELSファンタジア)
  • 発売元: 中央公論新社
  • 発売日: 2008/05




(2014年読書感想24冊目)


原題 Nightlife
ロブ・サーマン 著 原島文世 訳 和紗 表紙絵
おすすめ度★★★☆☆(面白いんだけど構成が微妙だったかな??)


「つかまえたぞ、キャル。やっと手に入れた」
微塵の迷いもない、確信に満ちた声だった。
「必ず取り戻してやる。約束だ」(p107)



ニューヨークを舞台に人ならざるものが暗躍し、それに対峙する兄弟の絆を描くアーバン・ファンタジー小説の人気シリーズ、「夜に彷徨うもの」の感想です。
上巻は何とも気になるところで終わったため、下巻に一気に突入しました。下巻は下巻で、ちょっと意外な展開となり、なかなか面白かったです。
主人公キャルのヒロイン化というか、精神乗っ取りがあるのですが、これが面白いのと同時に、主人公の一人称ものとしてはなかなかに致命的かなと思いました。面白かったのですが、ダークリングの一人称が思いのほか長く、ちょっと苦痛でもありました。
これ、一人称に拘らず、ニコとかロビン視点の話も読みたかったんだけどなあ……。
でも、皮肉に溢れるキャラクター同士のやりとりは魅力的ですし、何よりキャラクターも魅力的です。この作者は、キャラクター造詣がうまいですね。
そんな中わたしが一押しで好きなのは、人間なのに誰よりも人外なキャパシティを持つニコお兄様ですね!
キャルとニコの兄弟の絆がこの本の一番の見どころだと思うのですが、二人の絆を感じさせるシーンはたまらなくよかったです。
あと、上巻で名前がちょっと出てきたラファティも登場。想像してたのとキャラクターが違いましたよ……。でもラファティ好きです。
今後は、キャルとニコ、ロビン、そしてニコとロマンスを育むことになるらしいプロミスを主軸に話が展開する模様みたいです。ニコとプロミスのロマンスはちょっと気になるから、続きも読もうかな。
とにかく、総合して突っ込みどころもありましたが、面白かったです。それにしてもロビンはニコが好きなんだろうか……。Cノヴェルスの翻訳ファンタジー物って同性愛とかそういうネタが多いですね。まあそれでも、そんなファンタジーやCノヴェルスが好きなのですが。
兄弟物が好きな方には間違いなくお勧めのシリーズです!

夜に彷徨うもの〈上〉(ロブ・サーマン)

夜に彷徨うもの〈上〉 (C・NOVELSファンタジア)
夜に彷徨うもの〈上〉 (C・NOVELSファンタジア)
  • 発売元: 中央公論新社
  • 発売日: 2008/05




(2014年読書感想23冊目)


原題 Nightlife
ロブ・サーマン 著 原島文世 訳 和紗 表紙絵
おすすめ度★★★★☆(面白かった! 語り口やキャラクターが素敵です!)


「アホか、ニコ。そんなに暇なら、なにか趣味でも始めろよ」
「俺の趣味は、おまえを生かしておくことだ。どう見ても、本人にその気はないようだからな」(p18)



図書館で見かけた時から表紙絵に惹かれて、ずっと読もう読もうと思ってた本を今になって読書です。
この本、なんとなくずっとハードボイルドなのかな? って思ってたのですが、Cノベルスから出てるだけあってバリバリのファンタジー小説でした。ニューヨークを舞台にしたアーバン・ファンタジーってやつです。こういうの大好き!
人間の母親と魔物の父の間に生まれたキャリバン(キャル)
母親からも疎まれたキャルを唯一認め守ってくれるのは、異父兄のニコだけ。
2人は父の眷属から逃げる逃亡生活を送っていた。束の間の平和はしかし、あっという間に不穏なものへと変わっていくのだった! ってお話です。

これは面白かったです! なぜもっと早く読まなかったんだろう。
主人公キャルの一人称で物語が進みますが、この語り口がいい感じに軽妙で、皮肉に溢れ、格好良く面白いです。
キャラクターも魅力的で、私はキャルの兄のニコが好きです。
弟を護ることが趣味の、博識で冷静で禁欲的な三つ編みの兄貴! 正直こんな兄、いるわけないよ! と思うのですが、この2人の行き過ぎた兄弟愛にときめきながら読んでいました。

しかし作者のロブ・サーマンは、こちらの斜め上を行くグロテスクな発想力が本当に素敵です。普通、エルフがあそこまでグロテスクな種族にはならないよ……。

魔物に妖精や吸血姫も出てきて、パラノーマルもの好きにもたまりません。
向こうでは中高生に人気のシリーズだそうですが、それもよくわかる気がします。
キャラクターが魅力的で恰好よく、これは好きな人はとことんはまるだろうな。

上下巻ですが、物語の引きも絶妙です!
キャルが空白の2年間に失った記憶とはいったい何なのか!? 続きも読むしかない!
基本的に男性キャラメインの物語ですが、たまに出てくる女性陣が可愛かったり色っぽかったり美しかったり、私は正直女性キャラが好きです。
続きも読みたいと思います。
ニューヨークの夜を生きる兄弟物がお好きな方には、間違いなくお勧めの一冊です。

白い虎の月 タイガーズ・カース・シリーズ#1(コリーン・ハウック)




(2014年読書感想22冊目)


コリーン・ハウック 著 松山美保 訳
おすすめ度★★★★☆(じれったかったけど面白かった。次も読む!)


「ケルシー」
「なあに?」
小声でこたえた。
「口づけを……ゆるしてもらえるかい?」(p267)



「その娘、パラノーマルにつき」を購入したときに、やたら出版社が推してるなと思った作品で興味はあったのですが、地元の図書館だと予約待ちが多くて、「面白いのかなー?」と思い、別の図書館で取り寄せて読書しました。
ハードカバーで、約580ページのなかなかの読み応えでした。やっと読み終えた!

高校を卒業したばかりのケルシーは、夏休みにサーカスでバイトをすることに。
そこで出会った白い虎、ディレン(レン)に親しみを感じ……。
彼を故郷インドに送り届ける道中で、ディレンが呪いをかけられた、300年前の正真正銘のインドの王子様だと知って、ケルシーは呪いを解く手伝いをすることになるが……。

というお話かな。

やっぱりヴィレッジブックスの出すパラノーマルもの(?)のロマンスはいいですね! 今回はもふもふの虎の王子様! ときめきます。
でも正直私はディレンよりキーシャン派です。確かにレンに恋しない女の子はいないでしょうが。そんなレンもいいけど、キーシャンのほうが何倍もいいと思うのですが……、どうなんだろう。次回作ではキーシャンが沢山出てきてくれそうなので楽しみ!

舞台がインドというのも、昔インドを専攻していた私には嬉しかったです。インドの風土ってやっぱり好きです。
物語はファンタジーっていうよりロマンスでアドヴェンチャー。見たことないですがインディ・ジョーンズって感じの印象です。
ロマンス部分は甘いですがじれったく、すれ違いなどもあり……。
でも、ケルシーの気持ちはわかります。だから、ケルシーの決断は大いにありだと思いました。
何よりボリュームもあり面白く、最後は次作への引きを感じさせて、次も読みますって感じです!
300年前の人物たちの話ももっと聞きたかったなあとか、最初カダムさんの事絶対悪い奴だと思ってたごめんなさい、とか色々読んでいてありましたが、異国情緒たっぷりのロマンスは、YA世代から大人向きという感じで、幅広く楽しめるのではないかと思います。
面白かったです。

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