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2015-08

『夜八時を過ぎたら…』/ジョーン・エイキン 著






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(2015年読書感想52冊目)

ジョーン・エイキン 著 
井辻朱美 訳
ヤン・ピアンコフスキー 挿絵
   
おすすめ度★★★★☆(4・5くらい。 おやすみ前の読み聞かせにぴったりの短編集!)


この本の概要

イギリスの女流作家、ジョーン・エイキンさんの著作。
「眠り」をテーマにした8つの小説を収録した短編集です。
ピアンコフスキーの影絵の挿絵が、本に非常によくあっていて、夜によみたくなること間違いなしの一冊。
素敵な本です。

収録作品は以下の通り

夜八時を過ぎたら…
緑のゆりかご
パパがマネシツグミを買ってくれる
バンティングぼうや
クッションを縫えますか
ルーレイ・ルーラ
木のてっぺんの赤ちゃん、おやすみ
四人の天使

本のあらすじ

短編集につき割愛

この本の読みどころ


所々にちりばめられた詩や童謡が、心の奥深く静かに語り掛ける素敵な短編集

エイキンの著作は今までにも何冊か読みましたが、とにかく奇想天外で、普通の人には考え付かないような突拍子もない展開や発想にいつも驚かされ、そこが魅力的だなあといつも思わされます。
この本にもその子供のようなイマジネーションは健在で、ありえない! と思いながらも、すんなりと受け止められてしまう。そんなお話で溢れています。
そんな風に思うのはきっと、エイキンが子供の心を忘れなかったから、そうして読み手のわたしたちも、子供の心を忘れていないからなのかな、と思います。
この本は、大人にこそ、そっと静かに語り掛けてくる本なのかもしれません。
心の中の天使が語り掛けてくるように。



感想

「眠り」をテーマにした、夜に読みたくなるような短編集に、詩や童謡、あるいは妖精などと言ったパーツをちりばめた素敵な一冊となっています。
どの話も、なんとなくちょっと不気味ではありながら、最後まで読むととても温かい気持ちになれる、そんな安心印の一冊でもあります。
どのお話しも興味深く、とても面白くて、個人的には優劣なんてつけられないです。
驚いたのは「四人の天使」ですが、どの話も本当に、心から温かい気持ちに慣れて……、読んでよかったと思いました。
こんなにも詩や童謡が暖かな意味を持った小説は、なかなかにみないと思います。
大人になった人は、子供の読み聞かせにぜひ。


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『女神の誓い』/マーセデス・ラッキー 著




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(2015年読書感想51冊目)

マーセデス・ラッキー 著 
山口みどり 訳
末弥純 表紙絵
   
おすすめ度★★★★☆(4・5くらい。 女性2人が主役の相棒ものファンタジー! ドキドキします!)


この本の概要

アメリカの女流作家、マーセデス・ラッキーさんの著作。
「剣の誓い」「女神の誓い」を収録している。
架空の大陸、ヴェルガースを舞台にした小説群、ヴァルデマール年代記シリーズの第一作目にあたります。
と言っても、この著作では、ヴァルデマール辺境を舞台にしている描写が散見されます。
女剣士タルマと女魔法使いケスリーを主役にした物語の一作目です。

本のあらすじ

遊牧民族として誇り高く生きるシン=エイ=シンは、山賊に襲撃され、一夜にして滅ぼされた。
一族の唯一の生き残りタルマは、復讐の誓いを立てて、山賊もろとも死のうとしていた。
そんなタルマに、剣を下げた女魔法使いけケスリーが声をかける。
「あなたの復讐に、手を貸してあげてもいいわよ」
魂の姉妹として結ばれることになるタルマとケスリーの、初めての冒険を収録した物語!


この本の読みどころ


今や女性が、剣と魔法の力をふるって悪を退治する時代なのです!

訳者さまのあとがきにもありましたが、今までの剣と魔法物ファンタジー小説というと、ん何となく男性が主役のイメージでした。
ですが、ラッキーの描くこのファンタジー小説は違います。
女剣士と女魔法使いという女性としても魅力的なこの2人が、鮮やかに自分の業を駆使して、悪と対峙し、退治してしまうのです。
女性2人の相棒ものというだけで、物語はとても鮮やかで、新鮮さを覚えます。
また、女流作家の書いた女性ものファンタジーということで、フェミニズム色の濃いファンタジーになっているかなと思います。
同じ女性として、非常に楽しく読めました。しかしこの物語は、きっと男性読者も気に入ること間違いなし。そんな魅力にあふれています。




感想

ヴァルデマール年代記と言えば、今までずっと、避けてきたファンタジー小説たちでした。理由は簡単。読みだしたら、絶対にはまってしまうのが判っていたから。
しかし、遂に読み始めてしまいました。
結果物語にぐいぐい引き付けられました。何より、タルマとケスリーという主役二人の女性が魅力的にすぎます。二人とも、過去にけりをつけ、新たな希望のために頑張り、時に仲たがいし、しかし最後には絆を確認する。王道ではありますが、感動してしまいました。
血と鉄の香りとともに、非常にフェミニズムの香りもする物語であり、今回の最終的な敵の性質もあって、どことなくエロティックな雰囲気さえ漂います。そのあたりは、さすが女流作家といったところでしょうか。
ヴァルデマールを舞台にした色々な本が出ていますが、たとえそれらをすべて読んだって、わたしの中でこの本は、タルマとケスリーは、特別な存在になるのだろうなあと思える、そんな素敵な本となりました。




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『落日悲歌―アルスラーン戦記〈3〉』/田中芳樹 著




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(2015年読書感想50冊目)

田中芳樹 著 
山田章博 表紙絵
   
おすすめ度★★★★★(読みだすと止まらなくなる面白さは、この3巻目でも健在です!)


この本の概要

日本の作家、田中芳樹さんの大人気ファンタジー小説のシリーズ、「アルスラーン戦記」の第三巻目。2015年8月現在、今まさにアニメで放送中です。
新装文庫版で、出版社は光文社。
表紙はナルサスですね。どこか田中芳樹さんの著作のオーベルシュタインを想起させます。

本のあらすじ

ルシタニアから祖国パルスを取り戻すために、味方僅か五人から始まった、皇太子アルスラーンの奪還の旅は祖国からもルシタニアからも離れ、異国シンドゥラへと向けられた。後顧の憂いを立つためである。ルシタニアでは兄王子ガーディーヴィと弟王子ラジェンドラが王位を争い、内乱にあった。
アルスラーンは弟王子、ラジェンドラに味方することになったが……??
世界もぐんと広がる、アルスラーン初の海外遠征!

この本の読みどころ


脇役さえも魅力的な登場人物、その相互作用


アルスラーン戦記も3冊目。物語は折り返し地点にさえ至っていないけれど、その面白さは加速していくばかりで衰えることを知らない。
味方5人から始まった奪還劇も、アルスラーンの仁徳のために、どんどんその数を増やし、敵国側も含めれば、登場人物は増えるばかり。
しかしとにかく、どの人物も非常に魅力的である。
作者である田中芳樹さんの人間洞察が的を得ているためか、とにかく登場人物が人間臭くて面白いのだ。
また、その登場人物の配置の仕方がとにかくうまいです。
アルスラーン戦記を読むときは、脇役にまで、ご注目あれ。


感想

アルスラーン初の海外遠征は、インドをイメージさせるシンドゥラ国。他国に赴くことで、アルスラーンの世界も、私たちの世界も一気に広がり、ますます面白くなっている! とおいうのが最初の感想です。とにかくこの小説、面白いのです。
上にも書いた通り、登場人物が様々な面で超人的な強さを誇るのにとても人間臭くて、魅力的。0この巻に出てくるラジェンドラ王子などは、アルスラーンとまったく同感の印象を受けてしまいました。
また、強すぎるばかりのダリューンも、最近少し魅力に欠くかな、なんておもっていたら、アルスラーンへの忠義を伝えるシーンで、とても感動しました。この巻の白眉ですね。
アルスラーンの出生の謎も気になりますし、どんどんと読ませてくれます。
アルスラーン戦記も、次で折り返し。
一部完結の王都奪還までは、必ず読もうと思います。




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『フェアリー・レルム (8) 水の妖精』/エミリー・ロッダ 著




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(2015年読書感想49冊目)

エミリー・ロッダ 著 
岡田好恵 翻訳
仁科幸子 イラスト   
おすすめ度★★★★☆(二つの妖精族の対立! ハラハラドキドキで目が離せない!)


この本の概要


オーストラリアの女流児童書作家、エミリー・ロッダの小さな女の子向けの著作。フェアリー・レルムシリーズの8冊目。
女の子好みの児童書ファンタジーですが、男性が読んでも面白いシリーズだと思います。

本のあらすじ

ジェシーのもとに、妖精の王国から、一通の招待状が届いた!生まれたばかりの水の妖精の赤ちゃんの誕生を祝うパーティに呼ばれたのだ。
しかし、2つの妖精族の対立を引き起こしてしまい…。
おじいちゃんとおばあちゃんんも大好きだった場所、出会いの淵が大パニックに!


この本の読みどころ


妖精の知恵と人間の知恵、どちらが事件を解決するのか??


エミリー・ロッダのこの著作も8冊目。
今回の妖精はスプライトです。
二つの妖精族の対立は、シリアスで収支ハラハラすること間違いなし!
妖精の女王の孫娘でありながら、半分は人間であるといわれ、この事態を解決するのは不可能だといわれてしまうジェシー。
はたして事態を解決するのは、妖精の信じる心なのか、人間の現実的な知恵なのか?
2つの対立するものの行方が、とにかく気になる魅力的な一冊です。


感想

子供向きの本なので、相変わらず話の展開は途中で読めてしまうのですが、それがあっても、この本には何とも言えないハラハラドキドキ感があります。二つの部族の対立を鮮やかに描く腕前は、子供向きと言いつつつも目を見張るものがあって、さすがロッダさん、なんて思ってしまいます。
今回はジェシーのおばあちゃんではなく、お母さんが大活躍だったというのも、シリーズ8冊目にして、新たな魅力にきづかされるようでたのしいです。
人間の知恵と妖精の知恵、どちらもそれぞれに知恵であり、優劣などないのかもしれないな、なんて思います。




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『ようせいのゆりかご』/ルース・エインワース 著






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(2015年読書感想48冊目)

ルース・エインワース 著 
河本祥子 翻訳 イラスト   
おすすめ度★★★★☆(とっても優しい妖精物語集。読み聞かせに特にぴったり!)


この本の概要

イギリスの女流児童書作家、ルース・エインワースの著作の中から、妖精や小さい物、そういった雰囲気を持った者たちが登場する7つの短編を選んで日本独自に編んだ短編集。7つの物語を収録。
また、翻訳を手がけた河本祥子さんが挿絵も手掛けて居る。物語の雰囲気にぴったりの優しい挿絵です。多彩ですね。

収録作品は以下の通り

ようせいのゆりかご
銀のゆびぬき
こねこがつかまえたもの
ジェレミーのノアのはこぶね
リンゴの木の下で
夜の見はりばん
ガラスの小鳥


本のあらすじ

短編集につき割愛


この本の読みどころ


目に見えぬ妖精や小人との交流を描いた物語たち。優しいまなざしが魅力的


エインワースは名前だけ知っていて、著作を読んだのはたぶん初めて。
こんなにも優しい物語を描く作家さんがいるんだ! 物語を一つ読んだ後は、何とも言えない感動を覚えました。
収録されている物語は、小人や妖精といったよき隣人の人々と、子供たちとの心温まる交流がほとんどで、イギリスという風土と妖精の付き合い方というものの奥深さについて、深い感銘とともに考えさせられました。日本人と妖怪がこんな風に付き合えるかっていうと、わたしにはよくわからないので……。
子どものための物語とは、このように優しい眼差しを持つもので、きっと大人が読んでも、大事な物に気づかされる。
そんな素敵な一冊となっています。


感想

短編集で、どのお話しにも何とも言えない良さがあります。
その中でもお気に入りは、銀のゆびぬきでしょうか。
ゆびぬきというイギリスらしいアイテムの使い方と、ちょっとドキドキしてしまうようなお話の展開が魅力的でした。
読んでいるだけで、遠くイギリスの風土を感じさせる話が多く、素晴らしいです。
夜のお話が多いので、子供が眠る前の読み聞かせにぴったりの本という印象でした。こんな本を読んでもらった子供は、幸せだろうなあって思ってしまいます。


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『死神うどんカフェ1号店 一杯目』/石川宏千花 著




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(2015年読書感想47冊目)

石川宏千花 著 
庭 イラスト   
おすすめ度★★★★☆(シリアスとコメディの塩梅が秀逸な、YA的良書です)


この本の概要

日本のYA、児童書作家、石川宏千花さんの著作。レーベルは講談社のYA! ENTERTAINMENT
「死神うどんカフェ一号店」シリーズの1作目になります。
YA! ENTERTAINMENTらしい、YA世代の方に読んでほしい良書です!

本のあらすじ

二年前の事故のために、生きながらにして死んだような生活を送っていた高校生、林田希子。
ある日近所に、近所にできた「死神うどんカフェ一号店」というお店に惹かれ、入ってしまう。
そこには、事故の時に希子をかばい、現在も意識不明で入院中の同級生、三田亜吉良が働いていて…??
なんとこそは、死神が営業するうどん屋だった!?


この本の読みどころ


生と死の重みを感じさせてくれる、バランスの取れた素晴らしい物語


石川さんの著作は大好きで、なんだかんだで一通り読んでいます。
明るさと重さのバランスの取れた非常に素晴らしい作品を書く方で、でもキャラの魅力が伝わりづらいお話しが多かったのを覚えています。
でもこのお話はキャラクターもとっても素敵だし(月太郎抱きしめたい…)
生きることということについて、非常に真摯に問いかけてくれる、作品です。
それでも悲しくなりすぎることなく、さらっと読めるお話しで、とにかく、「バランスが素晴らしい」と言える作品です。

感想

一部の読書友達の間で話題になっていて、気になっていた本。図書館で一巻目が置いてあったので読んでみました。
最初は深く考えなかったのですが、考えてみてください。
「死神うどんカフェ」
凄いネーミングのお店です。ならんじゃいけないものが単語として並んでいます。
かけたまうどんと、カフェオレしかメニューにないお店。しかも死神。混沌としています。
でもそういう所が個人的にすごく好きです。
死神が踊るダンスの特徴がそのまま名前になるというのも素敵ですね。

とにかく希子ちゃんの立場が辛い立ち位置で、私が同じ立場に建ったらどうするだろう、などと考えてしまいました。希子ちゃんの考え方は、同年代の子たちなら、きっと少なからず共感できるはず、なんて思います。
とにかく、とても気に入ってしまったシリーズなので、全部で6巻で間もなく完結のようですが、希子ちゃんと亜吉良君の進む道を見届けたいと思います。
それにしても亜吉良君、きみみたいな男の子は、中々いないよ…、と呼んでいて感心してしまいました。


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『ユニコーンの乙女 地下通路と王宮の秘密』/牧野礼 著





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(2015年読書感想46冊目)

牧野礼 著 
sime イラスト   
おすすめ度★★★☆☆(まさかの続編! 児童書らしい児童書に)


この本の概要
日本の児童書作家、牧野礼さんの著作。レーベルは講談社青い鳥文庫。
「ユニコーンの乙女」シリーズの2作目になります。
前作を読んだとき、個人的にはすごく好きなお話しだと思いましたが、まさか続編が出るとは思わなかった!

本のあらすじ

女王ロトを救ったユニコーンの乙女であるラーラ、ユニコーンのルッカ、王家のグリフォンであるネロと、ロト女王の4人は、王都に近い小さな町に。宿屋に泊ると、見張りをしていたルッカが、「地下から人の声がする」といいだして??
王家の秘密に迫るドキドキの第2巻!


この本の読みどころ


ルッカに恋のライバル出現!? まだまだ続きが気になるシリーズに!


大好きだけど、まさか続編が出るとは思ってなかったこの「ユニコーンの乙女」シリーズ。第二作目では美少年エーリオを新たに迎えて、ラーラを巡ってルッカと喧嘩するシーンも。女の子が好きそうな、児童書らしい児童書になったなあという印象を抱きました。個人的に、ファンタジーな少女漫画が好きな女の子とかにお勧めしたいです。


感想

新しく登場したキャラクター、エーリオが正統派すぎる美少年で、美少年好きな私にはとても美味しい一冊となっていました。
そのほかに、ルッカの過去、そうして最後ラーラが××してしまうという衝撃の展開に、今後も目が離せないです!
シリーズものを意識した作りになっていて、巡らされた伏線と物語の引きに素晴らしいものを感じます。少なくともあともう一冊は出ますよね? ここで打ち切りになったらあんまりです。
あと、ネロがすごく空気だったのがちょっと寂しかったです。
simeさんのイラストも素晴らしく、特に表紙が素敵。ラーラがかわいいです。
ずっと続いてほしいとは言いませんが、小ぢんまりとでも続いていけば、良書になるような、そんなシリーズだと思います。
次の巻も楽しみです!



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『FLESH & BLOOD12 』/松岡なつき 著




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(2015年読書感想45冊目)

松岡なつき 著 
彩 イラスト   
おすすめ度★★★★★(ビセンテ! ビセンテ! ビセンテ好きにはたまらない、怒涛のチェイス編です!)


この本の概要

日本のBL小説作家、松岡なつきさんの著作。レーベルはキャラ文庫。
「FLESH&BLOOD」シリーズの第12作目になります。
この本からイラストの担当が、雪舟薫さんから、彩さんにバトンタッチです。
雪舟さんの水のように涼しげなイラストと違った、炎のような鮮やかなイラスト、素敵です。
でも人物紹介の年齢表記はいらなかったかも。すごくびっくりしたから!


本のあらすじ

スペインの二重間諜、ラウルの手引きによってジェフリーと再会し、イングランドの仲間の元へと脱出を図る海斗。
それを必死に追跡するビセンテ。
しかも海斗には結核の疑いがあって…!?


この本の読みどころ


スペイン男ビセンテの涙と愛


最初に断っておきますと、この巻のジェフリーはとても素敵です。
しかしそれ以上に、スペインびいき、ビセンテ大好きな私としては、スペイン男の涙と愛を見せつけるビセンテに、同じように泣き、そうして愛おしい気持ちに一杯になりました。
ビセンテがアロンソにいった、「(海斗を)愛しているのです」のセリフが胸を打ちます。
もうこの巻は、ビセンテの愛を堪能し、涙する巻です。
海斗の容態と、和哉の再登場をにおわせる描写も楽しみですが、ビセンテの前ではすべてかすんでしまいます。


感想

ビセンテの愛と涙について熱弁してしまいましたが、とにかく息を呑むほど緊迫した、脱出と追跡の攻防が、本当に面白い一冊です。
そこにそれぞれの登場人物の想いが交錯するのですから、たまらなく熱い気持ちになってしまいます。
イラストが復活したのも嬉しくて、彩さんのイラストも、個人的にはとても素敵で、麗しいと思います。
この話はジェフリー×海斗が基盤にあるのは判っているのですが、正直主役二人よりも脇役が魅力的です。
読み始めたら、お気に入りの登場人物が気になって、BL小説であることも忘れて読みふけること間違いなしで、読めば読むほどにこのシリーズの虜です。



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『デ・コスタ家の優雅な獣』/喜多みどり 著




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(2015年読書感想44冊目)

喜多みどり 著 
カズアキ イラスト   
おすすめ度★★★☆☆(私のツボではありませんでしたが、好きな人は好きだと思います。)


この本の概要

日本の作家、喜多みどりさんの著作。レーベルは角川ビーンズ文庫。
「デ・コスタ家の優雅な獣」シリーズの第一作目になります。読んだのはキンドルの無料配信版。


本のあらすじ

親戚をたらいまわしにされた末、孤児院に預けられていた大人しく引っ込み思案なロージーをある日迎えにきた「従兄」を名乗る3兄弟
彼らは裏社会を牛耳る異能の力を持った一族で、血を残すためにロージーに結婚を迫るが!?


この本の読みどころ


主人公ロザベラと個性豊かな三兄弟


大人しく、引っ込み思案で、すぐに最悪の事態を考えてしまう少女、ロザベラのもとに新しく現れた3人の従兄たち。
穏やかに見えるが冷酷で策略家の長男エミリオ。
無愛想で人を寄せ付けないが本当は優しい次男のノア。
やんちゃで子供っぽく、感情的になりやすい3男のダリオ。
この3人の個性豊かな兄弟の中で、ロザベラと愛情を育むのは誰? というドキドキ感はなかなかで、少女小説にはあまり見かけない、シリアスでハードヴぉいるドなマフィアものということも泡さて、好きな人にはたまらなさ位世界観だと思います。


感想


昨今の少女小説の流れを逆行するように、非常にシリアスな異能マフィアものとなっているこのシリーズ。今ではなかなか見かけない硬派な雰囲気が魅力だし、個性豊かな三兄弟も楽しいです。
好きな人は好きだと思うのですが、わたしには合わなかったかな、という印象です。私が少女小説を読むときに、こういった要素をあまり求めていないからでしょう。
沢山張り巡らされた伏線にも、あまり興味を惹かれるものがなかったりして、たぶん自分では好んで続きを読むような小説ではないかな、という印象です。
異能もの、マフィア、シリアス、三兄弟×従妹
といったキーワードに惹かれるものがある人は読んでもいいかなという感じ。
3兄弟のキャラクターは素敵だと思いました。


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