『バチカン奇跡調査官 黒の学院』/藤木稟 著
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(2015年読書感想64冊目)
藤木稟 著
THORES柴本 表紙絵
おすすめ度★★★★✩(キャラは素敵。好きだけどお話としてはつめが甘いかな)
この本の概要
日本の作家、藤木稟さんの人気シリーズ、「バチカン奇跡調査官」の一冊目。レーベルは角川ホラー文庫。ホラー文庫ですが怖さは控えめかも。
柴本さんの描く表紙の平賀が素敵です。
本のあらすじ
バチカン内に持ち込まれたキリストの奇跡の真贋を見定める奇跡調査所、「聖徒の座」に持ち込まれたとある学院に纏わる聖痕現象と処女受胎の謎。
平賀とロベルトの神父ふたりは、その奇跡を調査するために、曰く有りげなカトリックの伝統校、聖ロザリオ校に調査に向かう。そこにはとんでもない秘密があって…!?
この本の読みどころと感想
キリスト教の造詣の深さと、科学調査の細やかなマリアージュが面白い、雰囲気バッチリの一冊。
このシリーズは短編集、「天使と悪魔のゲーム」を読書済み。
その頃からキリスト教に対する深い造詣に惹かれていて、やっと本編を読書しました。
読んだのはキンドルの電子書籍版です。
読んでみて思ったのは、短編向きの作家様かな……と思いました。
500ページ近い分量があるホラーミステリの割には、最後の展開が駆け足で、また出てきた罪のない登場人物(マリオやセバスチャン)の今後が全く触れられていないのも残念でした。
でも、平賀とロベルトのキャラはとても良くて、ちょっオカルト的な内容もなかなかのツボをついていて、読んでいて興味深く、面白かったです。
キリスト教の奇跡を科学的に解明する様子も、こういう解釈もあるのか、と読んでいて興味深かったです。
ただ、ミステリとしてはちょっとお粗末かな、と思いました。
キャラクターで読むか、キリスト教的な思想に興味がある人にとってhが楽しいと思います。とにかくキャラがいい。短編集を読んでいたのもあって、キャラクターの背景を知った上で読めたのも嬉しかったです。
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