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2018-03

光の巫女を放つ風/ひずき優 著





(2018年読書感想5冊目)

私が前田珠子さんと出会ったのは中学校の図書委員が、図書館の蔵書を購入するイベント、図書購入で、「破妖の剣」が並んでいるのを見て、主人公ラエスリールの美しく凛々しいたたずまいの表紙に惹かれ、気づいたらシリーズすべてを買い物かごに入れていました。
それから本を読み進め、前田珠子さんの世界観に多大な影響を受けました。
この本も、前珠原作ということで手に取った一冊。
読み始めるまで時間がかかったものの、読みだすと、前珠の本に熱狂した青春時代を思い出して、何とも懐かしい気持ちになりました。こてこてのファンタジーな世界観とか、登場人物の長ったるい名前とか、すべてがいとおしいです。
世界観としては、もう単語からして好きですね。前珠の本でファンタジーの薫陶を受けた少女が何人いるか。私もその一人です。
筆致としては非常に読みやすい文体で(ひずきさんの小説は初めて読みました)
けれど雰囲気があってとても良いのではないかなと思いました。
話としては、エイシャラムもハワルアトも魅力的だけれど、肝心の巫女である主人公のヒアルキトには、気持ちはわかるのだけれど、納得できない部分もあり、そこまで感情移入できませんでした。
けれど、恋あり陰謀在り戦いあり、少女小説としてかなり贅沢で華やかな仕上がりになっていると思います。
エイシャラムみたいな男子がいたら女の子はそりゃあ揺れるでしょう。ハワルアトが気の毒だったので、この後に読むハワルアトルートの「夜」も読むのが楽しみです。
なかなかの良書で、ファンタジーな少女小説として気軽に、けれど充分に楽しめる一冊です。

著者 前田珠子原案 ひずき優
本(作者)の国籍 日本
訳者
イラスト 由利子
出版社  集英社
レーベル コバルト文庫
ジャンル ハイファンタジー
ページ数 263P
フォーマット 紙本
ノンシリーズかシリーズものか? 別著者別ストーリーの姉妹編有
なぜこの本を読んだか。原案者が好きだから。
本の入手方法 書店にて購入
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風の名前 3 キングキラークロニクル第1部





(2018年読書感想4冊目)


今日読んだ本はパトリック・ロスファスの、キングキラークロニクル第一部、風の名前の三巻。
この本はずっと存在は知っていて、早川の復刊に合わせて購読したら、一気に世界観に引き込まれて、それ以来大好きな一冊です。
さびれた宿酒場を経営している、燃える炎のような赤髪の主人、コート。
しかしそれは世を忍ぶ仮の姿で、本当は伝説の秘術師クォートである。
ある日街を訪れた紀伝家にせがまれ、クォートは自身の半生を語り始める。
キングキラークロニクルといいつつ、まだ核心には至らないこの第一部。謎がいっぱいなのですが、話の最初の雰囲気も暗いのですが、クォートの語りに入るころには、徐々に引き込まれていき、そうして気づいたら彼の語りを最後まで聞かずにはいられなくなってしまう。
そうしてその内容も、最初は慣れないけれど、慣れると本当に面白い。
この魔力は何だろうと思います。
私がこの本を好きだなと思う理由は、たくさんあります。
まず一つに、世界が生きていて、その生きた世界で、キャラクターも生きていると感じることができる、その世界の構築力です。つまりクォートもバストも生きている。生き生きしている。
暦をはじめ、かなり独特な世界観ではありますが、ここまで作りこまれた世界には生きているといってよいものがある。ロスファスの世界構築には個人的に賞賛しかない。
どこか甘やかな、詩的な文章、語りも魅力の一つ。私の大のお気に入りポイント。
主人公クォートの、考え方、行動、もののとらえ方、価値観、思想。
そういったものが、とにかく素敵だなと思う
みずみずしくて、上品で、なめらかで、的確、どこか懐かしいと感じるけれど。嫌味なほどには感傷的すぎない絶妙な按配。
つまり私はこの物語の主人公のクォートが好きなのだ。この本を読んでクォートを嫌いになるのは難しいと思う。
悲惨な過去を嘆くでもなく、しかし忘れるでもなく、生きている。友人もできる。目の敵にも思われる。恐れられ噂の的になることもある。お金のやりくりに苦しみ、異性が気になって、戸惑ってしまう。
そんなクォートは本当にたまらなく魅力的で、一言でいえばかわいい、デナになりたいとは言わない。けれどシモンにはなりたい。
この三巻目はほとんど学生パートだけれど、クォートに友人ができたことがうれしいし、デナと再会したシーンは、感動のあまり読書にのめり込み、読みながら涙してしまった。
なんて運命的な出会いだろう。しかし物語における現実
この三巻ハイライトはこの演奏のシーンに違いない。本当に、素晴らしいシーンだと感じる。私がクォートでも、デナに運命を感じるだろうと思う。
この本の、クォートの青春してる感じが好きです。美しいです。既に少なくない伝説を生み出しているクォートの、それでもまだ少年なんだと思える感性が好きです。
ファンタジー小説として、非常に贅沢な一冊だと思います。
このシリーズは間違いなくお勧めです。


著者 パトリック・ロスファス
本(作者)の国籍 アメリカ
訳者 山形浩生 渡辺佐智江 守岡桜
イラスト 中田春彌
出版社  早川書房
レーベル ハヤカワ文庫FT
ジャンル ハイファンタジー
ページ数 286P
フォーマット 紙本
ノンシリーズかシリーズものか? 三部作1部目の3巻
なぜこの本を読んだか。このシリーズが好きだから。
本の入手方法 書店にて購入

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