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2018-06

紙の魔術師/チャーリー・N・ホームバーグ 著



(2018年読書感想11冊目)


少し前に購入し積んでいた本を読了。面白くてずっとページをめくって一日ほどで読み終わりました。大変よくまとまっているファンタジー小説の小品。海外のFTは二分冊などが多いが、一冊で完結しているあたりも好感。
もともと一冊完結の予定だったものが好評を博して三部作になったというのも納得の展開とまとまりの良さは読んでいてとても気持ち良かったです。また、ディズニーで映画化の話も進行中だとか。本読みながらディズニー映画を思い浮かべたので、訳者後書きを読んで納得。物語の題材である紙の魔術がよい。確かに最初は、主人公のシオニーと同じで、紙の魔術なんて地味でぱっとしないのに、と読んでいる私自身も思っていたのですが、物語を読むにつれて、紙の魔術の魅力に気づき、みせられていくのは、本当に気持ちがよかったです。紙という物室と結合し、折り紙で作ったものに命を与える。素晴らしい。読んでいる本に命を吹き込み内容を視覚化する。素晴らしい。読書家必涎だ。
また、シオニーと彼女の先生であるセイン師との関係が徐々に変わっていく心の動きもよいなと思った。多少急激なものは感じたが、シオニーの心の動きは共感できる。この一冊がとてもよくまとまっているので、続編が蛇足に想える節もあるが、魅力的な魔法に満ちた世界観なので、気持ちがまたこの世界に戻ってきたがるのだろうと思う。
シオニーは優秀だけれど、嫌味なくてかわいくて、たくさんの後悔を抱えても真っ直ぐ生きているところがとても良い。あとセイン師の瞳の輝きの描写がとても素敵。年の差の二人のロマンスも気になるところです。
何よりもドキドキわくわくする冒険を味わる、とても素敵な読書の時間でした。
さらりと読めるし、映像も浮かびやすいので、魔法とかディズニーとか歳の差とか子弟とかのロマンスが好きならお勧めです。

この本の概要

著者 チャーリー・N・ホームバーグ
本(作者)の国籍 アメリカ
訳者 原島文世
イラスト minoru
出版社 早川書房
レーベル ハヤカワ文庫FT
ジャンル ヒストリカル・ファンタジー
ページ数 334P
フォーマット 紙本
ノンシリーズかシリーズものか? シリーズ1作目
なぜこの本を読んだか 書店で惹かれて。
本の入手方法 書店にて購入

収録作品


内容

魔術が高度な専門技術とみなされている1900年代初めのロンドン。魔術師養成学院を卒業したシオニーは、金属の魔術師になりたかったのに、人気のない紙の魔術の実習を命じられた。そのうえ師匠の折り師セインは変わり者。だが気の進まない勉強を続けるうちに、彼女は紙の魔術の魅力と師匠の優しさに気づきはじめる。そんなある日、セイン師が禁断の魔術の使い手に襲撃され…!魔法きらめく歴史ファンタジイ三部作開幕。
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魔術師の城塞 - ベルガリアード物語〈4〉/デイヴィッド・エディングス 著




(2018年読書感想10冊目)

一年近くに及ぶアルダーの珠の奪還の旅に成功したガリオン。しかし、彼は西方の大君主、鉄拳のリヴァの末裔であり、光の子。ベルガリオン王としてリヴァの王に即位することに。(そんなことは聞いてない)
普通のFT小説ならここでめでたしめでたしなのだが、終わらないところがこのシリーズの心憎いところ。何しろガリオンは自分の素性について聞かされていないのだし、ポルおばさんもベルガラスおじいさんも、もっと衝撃的な隠し事を彼にしている。今までしがない農園の鍋磨きだったガリオンが、西方の諸国を束ねる大君主であると、周りの大人は知っていて、即位式が行われると、今までの砕けた態度がよそよそしくなる様は、読んでいて何とも暗鬱した気分になりますが、ガリオンも、彼の「予言によって定められた花嫁」セ・ネドラも自分が本当にやるべき運命を知り、運命が自分の主であると受け入れ、もっと大きい何かのために、成長を余儀なくされる様は何とも言えない感慨を読者に与える。
何度目かの再読ですが、いつも思うのは、ベルガリアード物語は、「様々な形の愛の物語」だということです。自身のガリオンへの愛を受け入れたセ・ネドラがいじらしくて私は好感を覚えます。
ガリオンは、自身が光の子であり、邪悪な神トラクと、「どちらかが死ぬまで戦わなければいけない運命」であることを知り、多くの人を巻き込まないためにも、ベルガラスとシルクの2人とともに、リヴァを抜けだし、再び旅の人に。
ドラスニアを通るわけですが、そこでドラスニアの王子であるシルクの意外な弱点(母親への深い愛)を知る下りは、やはりそれが愛のためであるゆえに、深い印象を残します。
ガリオンたちが3人で旅してる間、残された人々は来るべき戦争のために兵を終結させます、この流れは「指輪物語」を彷彿させます。最終巻である5巻はこれらの顛末が描かれるのですが、この4巻目も印象的なシーンを多く含んでいる佳作だと思っています。
ドラスニアの沼地の魔女の話とか好きなのですよね。ベルガリアード物語の魔法は<意志>に由来し発動するので、派手さはなくて地味でさえありますが、その魔法はやはりファンタジーであり、印象的です。

この本の概要

著者 デイヴィッド・エディングス
本(作者)の国籍 アメリカ
訳者 柿沼瑛子
イラスト HACCAN
出版社 早川書房
レーベル ハヤカワ文庫FT
ジャンル ハイファンタジー
ページ数 605P
フォーマット 紙本
ノンシリーズかシリーズものか? シリーズ4作目
なぜこの本を読んだか このシリーズが好きだから
本の入手方法 ネット書店にて購入

収録作品


内容

高僧クトゥーチクとの戦いのすえ、ガリオンとベルガラス一行はついに“珠”を邪神のしもべの手から奪還することに成功した。“珠”を本来あるべき“リヴァの広間”に安置すれば、旅は終わり、かつてのような農園での暮らしに戻れるのではと期待したガリオン。だが“珠”がかれを歓迎する喜びの歌は鳴りやまず、「運命」の一語だけを話す不思議な少年を介して、“予言”はガリオンをさらに壮大な宿命へといざなうのだった…。

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